2011年8月アーカイブ

自由に振舞え

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ウィシュボーン・アッシュは昨年に引き続き来日、その2デイズ。

昨年は好評のうちに名盤「アーガス」の完全再現を2日にわたって繰り広げた彼ら。その後主催のチッタは気をよくしてユーライア・ヒープ、Y&T、果てはサクソンらにまで、バンドの節目であるアルバムの完全再現を呼び物にしたライヴを展開している。

今回も「ライヴ・デイツ・トーキョー」と銘打って、「名盤『ライヴ・デイト』再現なるか?」と弱めではあるが煽ってた。まぁ選曲的に彼らの外せないレパートリーを中心としてるわけだから、どんなライヴをしても「再現」にはなる魂胆ではあるw

でも正直、それが何の意味があるのかなぁとも思ってたりする。俺が彼らを知った経緯は前回のコンレポに書いたんで割愛するが、昨年の予習にあたって、手持ち以外にとりあえず食いついたのが、40周年を記念してのライヴをシューティングしたDVD+2CDのコレだった。


で、コレ観ると、名曲がプレイされてるものの、もはや別のバンドのような気がしたのも隠せない感想だった。優れたバック・メンバーを従えて、かなりソフィスティケイテッドてかコンテンポラリーな音を出すバンドに変貌を遂げてる。ただそれは悪い意味でなく、実際このライヴは心地よい演奏で飽きずに聴けるし、彼らの20枚以上あるスタジオ・アルバムの最初の4枚しか持っていない俺には半分以上が未知の曲だったから、それがバンドの変遷なんだろうと新鮮だった。

しかも、最近のツィートでは新曲ができて次のアルバムが現実的なものとなりつつあることをほのめかしてたので。。。できれば興行主の野次にも近い「再現」の売りなんてほっといて、「彼らの今」が感じられるセットリストだったらいいなぁ、リピートで観るならそうあってほしいと願いつつ、チッタに足を運んだ。


で、ほぼ期待どおりだったから嬉しかったのよ♪


なんと1曲目はラストにでもふさわしいヒット曲の"Blowin' Free"で始まり、間髪開けずにインスト・ナンバー。これが後で調べたら2002年のアルバムからの曲。その他にも2007年のアルバムから2曲、今度のアルバムに収録されるだろう2曲(うち1曲は去年もやった)と、ちゃんと最近のマテリアルも織り交ぜていて、それがちゃんと美しいツイン・リードでアッシュしてるのを耳に出来たんで、「現役バンドのライヴを観に来てるんだ」と凄く安堵感を得たんである。と、同時に、あの「アーガス」の曲だって、予定調和的にトラックリスト順にやられるよりかは、どこぞに挟まれるか?ワクワクしながらのほうが全然気分的に盛り上がる。正直言うと去年はある名曲でも睡魔に襲われて辛かったんだが(苦笑)、セットリストとして俄然面白みが増してた今年はそんなこともなく最後まで手に汗握れてた♪

で、2回目のアンコール。最後の最後で"Ballad of Beacon"を持ってきて、総立ちのオーディエンスに手を左右に振らせる。曲とその光景が見事にマッチして、なんかすごく感動的でちょっと鼻すすったw アンディも終始静かに観てたオーディエンスに「最後はロックしてたよ!」と満足げだ。俺も観たかったものを得ることができた満足感でいっぱいだった。


27/08/2011 Club Citta Kawasaki Wishbone Ash setlists

Blowin' Free - Bonafide
You See Red
Open Road
The Power
Can't Go It Alone
Persephone
Warrior
Throw Down Sword
F.U.B.B.
Northern Lights
Front Page News
The Pilgrim
King Will Come
Reason to Believe
Engine Overheat - drum solo - bass solo
Phoenix

Encore
Rock & Roll Widow
Jailbait

Encore
Ballad of Beacon


ただ、その感動の最中に体に異変を感じた。数日前に膨満感覚えたというツイートをしたが、その日はアンコールで立ち上がったら急に空腹感に襲われて、終演後やむにやまれず近くの吉野家に駆け込んで食事したら、今度は胃の入り口あたりが痛む(涙)。
休み明けに医者行ったら先週の膨満感が腸炎によるものだったことが後でわかったんだが、週末はそのコントロールできない自分の体調が不安であまりつぶやけもせず、まぁこんなんだから日曜は無理しない程度にを念頭に「プログレシヴ・ロック・フェスト2011」の会場である日比谷野音へ。

開演10分前、まさにギリチョンで入場して、ドリンク買ったりして席につく前にバンドが登場しちまった(汗)。

持ち時間がどんくらいあるか定かではなかったけど、「アーガス」からの曲を中心に、曲数は少ないが約1時間、多少のPAの不調があったものの、濃厚なプレイを聴かせてくれた。
緑に囲まれたオープン・エアで聴くアッシュもこれまたオツなものだと思った。

この感動を(ファンには悪いが)別の2バンドで過ごす時間で薄めたくなかったのと、右隣の客の態度がムカついたのと、会場着くまでにやはり胸がつっかえる感じがしたのもあり(多すぎw)、観終えてそのまま帰途へ。PRTのHPのセトリを観ると他の2バンドは11曲近くやったみたいだったので(前座扱いかよ)正解だった。


28/08/2011 Hibiya Open Air Wishbone Ash setlists

King Will Come
Warrior
Throw Down Sword
Way of the World
Jailbait
Phoenix

Encore
Blowin' Free


前回のコンレポに、初日にいけなかったあまり、楽しみにしてた"F.U.B.B."と"Way of the World"を聞き損じたと書いたが、今回の2デイズで聴けたので、それだけでも儲けものだった今回のツアー。今後も「現役バンド」として、定期的にやってきてくれることを願う。

で、もひとつ。「完全再現」ってヤツを売りにして、バンドの本意でないセットリストを組ますのはそろそろやめにしません?クラブ・チッタさん。

デッド・エンドが主催するライブイベント「四鬼夜行-四喰-」に行ってきた。

「四鬼夜行」についてはネットで調べて下さい(苦笑)。今回23年ぶりに東京で開かれる4回目は東日本震災チャリティ・イベントとしての性格を持ち、バンドはノーギャラで参加だと言ってた(なので、本来4バンドで名乗るべきのイベントなはずが3バンドだったのも許せる)。

18時半開演だったが、どうせトリであるはずのデッド・エンドにしか興味ないので、仕事に目途がついた19時過ぎに渋谷へ向かう。
ドア開けたら。。。人詰まってます(汗)。まぁこの会場って広そうでそれほどでもないからいつもの光景かもだが。

途中だった前のバンド(リンチとかいう?)をしばし遠くの目で。いわゆるジャンル的にはヘヴィ・ロックだわな。そして「HARDなYAON」でもみれた、お嬢さん達のパラパラ風手振りが後ろから見てて微笑ましい(曲に合ってたか?爆)。最後の曲だけちょっとポップで、前振りで今回の主旨に丁寧語で触れたんでちょっと好感♪

終わって客電が付くと結構入れ替えがあったのか、前のほうにスペースができたっぽかったので、ドア前最後列から空隙ぬぐって一気に右PA前3-4列のとこまで(すげー移動距離、爆)。男性が固まってたので居易かった。もっとも始まったらヘドバンてか頭振り回すおねーちゃんの髪の毛攻撃の洗礼をモロ受けましたがw 舞台に目を向けると中幕が張られて、奥から機材チェックの音がしてた。

クラシック・ロックの流れる中、客電が消えていよいよか。中幕が開けられると、それこそ背筋が凍るかのような冷気が会場前方になだれ込んで皆騒然、彼ららしいとも言える面白い演出だ。

復活後3回目、人生で5本目の、彼らのショウがスタート。1曲目は復活作からの"摩天楼ゲーム"。2曲目以降は同時復刻されたインディーズ・デビュー作からと、まぁ復活後のステージでおなじみの構成。

ホントは特別なステージだから湊を含んだオリジナルでメジャー・リリース3作からの構成というのを薄々期待してたんだが、前日に現ドラマーさんのブログで本人やる気マンマンなのを見てしまい(笑)、はかない夢に。まぁでもデッド・エンドの価値が下がるわけでもなく、同世代にして今でもこのアグレッシヴさには圧倒される。

俺がリアルタイムなメジャー作「ゴースト・オブ・ロマンス」から"Danse Macabre "がプレイされた時に「やった!」と思ったが、後で調べたら再結成直後にもやってるんだね(汗)。今回は彼らのショウだけが特に長いわけでもなく、平等にイベント用セットリストだったのでこの1曲のみ。「シャンバラ」からも聴きたかったけど。


で、次に2曲連続で聞き覚えのない曲。俺が知らないだけでなく周りも唄えてなかったので新曲?
まぁこれは後で3か月連続シングル・リリースのニュースが発表されたので間違いない。
2曲目"Beyond The Reincarnation"のソロがUFOの"Lights Out"(「UFOライヴ!」ヴァージョン)みたいなリフで始まった時に思わず吹いちゃったw 知っての通り彼はマイケル・シェンカー信者なので、フライングV持たせるとそれはもう乗り移ったかのようにメロディアスなフレーズを弾きまくるんで、初めて聴くはずなのに次の展開が予想できてまうんで、たまらず嬉し笑いしてしまったんよ♪

てことで、ほぼ9割方、YOUばかり観てるといういつものパターン。だって楽しいんだもんw ほとんどフライングVで「アレ」だったので飽きなかった。逆に上半身裸のモーリーが目の前で客煽ろうとすると男としてはスゲー照れます(苦笑)。

本編をメタリカの「セント・アンガー」に入っててもおかしくないようなファスト・チューン"Devil Sheep"で〆て一旦退場。やまないアンコールの中、「1曲だけだけどな」と言ってはじめたのが"Sacrifice of the Vision"。これには俺も萌えた♪

人生で二度目。しかも1回目はDVDにもなってる日比谷野音でのステージで、雨のため機材トラブルに見舞われて結局ラストをプレイできなかったという逸話ありの曲であるw なので今回もちょっとハラハラして観てたが無事完奏。めでたしめでたしで短くも充実したショウは終了。

最後に参加者全員がステージにあがり挨拶をして、今回がチャリティ・イベントとしても成功を収めたことを象徴するようなラストだった。

10/08/2011 Shibuya O-East Dead End setlists

SE
摩天楼ゲーム
The Awakening
Danse Macabre
新曲
Beyond The Reincarnation
Dress Burning
FRENZY
Devil Sleep

Encore
Sacrifice of the Vision


ただし、ここで終わりではなかった。会場に懐かしい"Sarafine"が流れ出して会場騒然。気が付くと側面に配されたプロジェクターに「3か月連続シングル・リリース」と「東名阪ツアー」の告知が。歓喜の黄色い声w

もちろん俺も喜ばずにいられない。再結成直後のここと大阪でのショウ以来、2年ぶりのワンマンだ。期待せずにいられようものか!

...And the Band Plays On

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サクソン、チッタ2デイズ。

正直、サクソンはこれまでちゃんと聴いたことがなかった。
2007年のラウパにおいてヘヴン&ヘル、ファストウェイそしてサクソンという顔ぶれが揃った時に行く気まんまんで3枚組ベストと当時の新作をゲットしたものの、他のバンドとは日にちが分かれちゃったんで、結局予習すらせず(苦笑)。翌年ファストウェイとのカップリング・ツアーという話も出たものの、ファストウェイの話は流れて単独になった時点でそれほど興味湧かず(苦笑)、そのまま放置。。。

その俺がなぜ今サクソン?っていえば、ここにこう書いちゃったんだから仕方ない(猛爆、まぁこれやってるときりがないので英国バンド限定だね♪)


で、今回は気合い入れて予習に入った。setlist.fm に最新ツアーのセットリストが載ってたので1公演1公演調べて、のべ32曲をピックアップ。スエーデンのライヴでは今回の目玉になる「デニム&レザー」完全再現の予行演習みたいなこともやっていたみたい(20年ぶりにプレイした曲!とか書いてあった)で、バンドもちゃんと予習、ぢゃない、復習しとる(爆)という事実に、こっちも火がついて全曲揃えるのに何枚アイテム増えたことかw それでも彼らの全マテリアルじゃないんだがね(だいたいデビュー2年で既にアルバム4枚ってどゆこと?汗)。


で、思ったんだが、正直「デニム&レザー」が名盤かと言えば、NWOBHM特有のチープさゆえに俺的にはいまひとつに思えた。むしろ2000年代に入っての正統派らしいゴリゴリなメタル・ナンバーを擁した近作のほうが全然俺の肌には合ってるんだよね。

特に最新作「コール・トゥ・アームズ」はブリティッシュ・ロックのオイシイとこを寄せ集めた「超」傑作だと思う。なぜ国内盤が出ないのか不思議。

あ、ジャケットがかっこよくないから?(苦笑) ぶっちゃけ俺はこっち完全再現してくれたほうが泣いて喜ぶ♪

そんな俺だから、どちらかというと通常のツアー・セットリストになるだろう初日のほうに期待度が高まる。。。のに、週の頭、急なデモ・サイト作成の仕事を入れられ、そのお披露目の打ち合わせがライヴ2時間前。。。って気が気でない状況に。まぁ30分くらいで終わってくれたんで事なきを得て、速攻チッタへ向かうため帰宅サラリーマンでぎゅうぎゅう詰めの東海道線で川崎へ。ちなみに調べたら平日にチッタ行くのは2004年のブルー・マーダー以来だわな。

会場から20分ほど過ぎてたが、前のほうに陣取る。。。てかやっぱ平日で人少ない。マーチャン売り場もひと気なかったんですぐ買えた。日の丸をあしらった限定Tをゲット。こういうアイテム見るとちゃんとファンのこと考えてるのが判るわな。

で、全曲AC/DCな前BGMの後、客電が消え、長いイントロ。一応中幕でステージを隠してあったのが現れてサクソンのロゴが登場すると歓声が。そしてバンドが登場して
新作からの1曲目でショウがスタート。そしてもったいぶることなく名曲"Heavy Metal Thunder"の応酬。周り男ばっかで、みなヘドバンに夢中。負けじに張り切る俺45!

あ、ちなみにバンドのパーソネルやルックスを全然チェックしてないでの初ライヴです(笑)。ビフ・バイフォードがジョー・エリオットに似てるくらいしか知りませんでした。ある意味衝撃だったよ。目の前のギタリストがハリー・ジェームスにしか見えないのって(爆)でもその人、オリジナル・メンバーのポール・クインは後半の名曲になると味のあるいいソロ弾くんだ。一発でファンに♪

「気分はいいか!」「ファンタスティック!」と、実にイギリスなジェントルマンらしい誠実なやりとりにすぐ股、じゃない心が開く。還暦過ぎてるのにステージでピョンピョン跳ねてるのって凄くない?(汗)

初日のセットリストもやっぱ予想通りツアーの通常フォーマットに準じてたので、最近作からの曲も散りばめられ、ヘドバンづくめ。首が痛かった。

"And the Bands Played On"という曲が、第1回モンスターズ・オブ・ロックに出演した時のことを唄ってるということを今回初めて知ってちょっとウルウルした。

翌日は寸前に東京駅で飲んだレッドブルで腹ギュルギュルのハプニングがあったものの、前日と同じ位置をゲット。注目の「デニム&レザー」の完全再現もトラック・オーダーを変えて趣向を凝らしてた。


都合4曲知らない曲があったものの、31曲予習してその中から30曲やってくれて、楽しくなかったわけないやんw  最新作からも6曲聴ければ十分だった。なによりバンドを知れたことの喜びで顔がほころぶ2日間だった。逆に言えば、この32曲しか知らない俺には、今後開拓してく悦びがあるのだよ♪


05/08/2011 Club Citta Kawasaki Saxon setlists

Intro
Hammer of the Gods
Heavy Metal Thunder
Never Surrender
Chasing the Bullet
Motorcycle Man
Back in '79
Broken Heroes
I've Got to Rock (To Stay Alive)
Dallas 1 PM
Call to Arms
Rock 'n' Roll Gypsy
Demon Sweeney Todd - Drum solo
And the Bands Played On
The Eagle Has Landed
To Hell and Back Again
Denim and Leather
Princess of the Night

Encore:
Crusader
747 (Strangers in the Night)
Guitar solo - Atila the Hun

Encore:
Bass solo - Strong Arm of the Law
Wheels of Steel


06/08/2011 Club Citta Kawasaki Saxon setlists

Intro
Hammer of the Gods
Heavy Metal Thunder
When Doomsday Comes (Hybrid Theory)
Motorcycle Man
Back in '79
20000ft.
Call to Arms
Metalhead
The Thin Red Line - drum solo
Afterburner
Never Surrender
Fire in the Sky - Midnight Rider
Play It Loud
Rough And Ready
Out of Control
And the Bands Played On
Denim and Leather
Princess of the Night

Encore:
Crusader
747 (Strangers in the Night)
Ride Like the Wind
Dogs of War

Encore:
Bass solo - Strong Arm of the Law
Guitar solo - Wheels of Steel


サクソンを知らずにブリティッシュ・メタルを語るというのは無意味だとまで感じた、
正統派バンドによる完璧なライヴだったと思う。
初見でも退屈させない楽しさがそこにあった。まるでサンダーのステージを見てるように(あ、笑いのネタは皆無だけどね)ビフは人の心を掴む術を知ってる。
そう、"Wheels of Steel "か彼らにとっての"Dirty Love"であり"You've Got Another Thing Coming"であると思う。

まずは全アルバム集めて、次回の来日を心待ちにしたい。


ここが静かな時は
ここで暴れてるか
鑑賞中です♪

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