冒険の果てに

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実写版ヤマト、 「SPACE BATTLESHIP ヤマト」体感記。


2010-12-01 23:50 バルト9 / シアター9

初日、映画の日(1000円)でお得に観られるものの、タクシー使ってバルトへ向かったので通常料金と変わらなくなってしまったw BJの後味悪いライヴをここに綴ってたせい(苦笑)。
東京ドームからの帰りから当日発売のサントラを聴き出して気分高揚。

CD / 佐藤直紀 / 「SPACE BATTLESHIP ヤマト」ORIGINAL SOUNDTRACK

素晴らしいアレンジ。映えるオーケストラ。オリジナルも交え、やはり佐藤直紀は天才だと証明。多分「海猿」シリーズ同様、音楽だけでイッてしまう予感。

で、1回目の感想。「面白い」とか「感動した」とかいう大仰な言葉でなく、単純に楽しかった。

いろんなSFのパクリ(いやオマージュと言っておこう)があちこちにみられて一人で爆笑できた。コスモ・ゼロはバルキリーになってしまうし、古屋は柿崎みたいな犬死で笑える。アナライザーはR2-D2かよw 木星域の交戦で、追跡ミサイルがローリングしてブラック・タイガーを追う際の効果音がベン・バートぽくて本人採用か?ってエンドロールに期待しちゃった。ガミラスの設定も(ボーグ+生命体8472)÷ID4だわな。


役者たちの演技?そんなもん、どうでもいいのよw 木村くんや柳葉氏が、原作のファンである自分の中にある人物像を役に投入してる姿が微笑ましかった、それで十分。


もうこれは20億かけてやっちゃった壮大な「ヤマトごっこ」なんである。


特撮をふんだんに使った贅沢なコスプレ劇。ファンの誰もがやってみたいと思ってできないでいることを、メジャー映画というフィールドでやってのけてしまっただけ。その時点で、既に彼らは「勝ち組」なんだよ。この作品への旧作ファンの文句は既にやっかみ以外の何者でもなく、参加できなかった負け犬の遠吠えでしかない。後で書くけど別に旧作ファンを楽しませることを約束してる作品じゃないし。


マニアなら、自分の中にそれぞれのヤマト・ストーリーを持っていたに違いない。俺も大学ノートにいろんなスピン・オフ作品を綴っていたし、キャラクターに好き勝手なことさせて妄想の世界を巡らせてた。プラモデルで艦隊戦を再現したり、そん時は(多くの宮川節が頭の中にインプットされてても)結局いつもヤマトの主題歌のアレンジを口づさんでる(爆)。

そんな昔の記憶が甦ってきて、とにかくワクワク楽しかった。それと同じことをしてる人たちが形に残した成果物を素直に歓迎できた。つっこみどころ満載なのもまた愉しみとして。


ツイッターで直後に叫んだけど、「俺もヤマトごっこしたい!」ってすっかりその気w 20億はかけられないけど、7000円の1/500ヤマトのプラモならなんとかなるぞ!と即刻予約。

2010-12-03 23:50 バルト9 / シアター9


去年のアニメ版「復活篇」のように新しい物語を続けるという形ではなく、既に語られた物語を再構築していく「リ・イマジネーション」という手法。昨年の「スター・トレック(2009)」もそうだった。あの作品も、多少はじけたキャラクター作りと、スポックの母星バルカンを消滅さすという本末転倒なストーリーで、やはり楽しく何度も観れた。いいの、アレは別の時間軸で起きてることなんだから!で笑い飛ばせた。

トップ・シーンの、雪の瞳に映る光の流線が、USSケルヴィン登場を彷彿させたように(ガミラスへの降下もバルカン星での空中戦そっくり)、今回の実写版ヤマトの企画も、あの作品の日本でのヒット(それまでの10作に比べると大成功だった)に触発されてゴー・サインが出たことは想像に難くない。そもそも昔の「ヤマト」自体が「宇宙大作戦」のパクリ、いやオマージュであったわけだから!


続きを描くことでかつてのファンを喜ばせようするばかりに特化して自沈したアニメ版と違い、映画の対象者をキムタク・ファン、もといヤマトを知らない世代にターゲティングして、どう訴求していくか?STX(スタトレ11)同様、この映画の存在価値はそこにあるっわけで、製作陣の目論見がはたしてうまくいってるか?2回目の鑑賞ではその点に絞って観た。


ギバちゃん(柳葉)がインタヴューで常々公言するように、ウチらヤマト・ファンはかつての作品から「愛」「ロマン」「正義」といった、人間形成の中で重要な人の心の機微を教えてもらった。「(雪が古代に見せた)おもいやりの愛」「戦う相手にも正義があること」「運命に任せるのでなく自分の幸せは自分でつかみ取ること」「勝って帰るより負けて帰ることのほうが勇気がいること」。。。非常に多くのことをシリーズから受け止めた。


でも、今回は2時間強という時間の中でその荒業を成し遂げなきゃならない。そういった意味で多くのエピソードを貼り合わせて、名セリフを交え、ひとつにまとめようと苦慮しているのがとって見えて、それがことごとく失敗してるとも言える(苦笑)。


(予告ではたしか70なん日だったけど)1年におよぶ29万6千光年というヤマトの「大」航海の時間軸がほとんど説明されない(現在地球から何光年、人類滅亡まであと何日という経過)ので、冒頭で偶然遭遇した古代を真田が弟のように思える過程や、太陽系を出ていく際の別れのシーンですら唐突にみえ、沖田の「地球か、なにもかもみな懐かしい。。。」だって、出発したのたった2時間前やん!と突っ込んで大爆笑すらできる。


ファースト・シーンとエピローグを〆るのが雪だという点からもわかるように、女性の脚本家(監督の奥さん)が書いたセリフ・行動基準は、「女が男に言ってほしい、してほしい」観点から書かれてるので「男なら一度なら発してみたい」と思える原作の男目線の名ゼリフとは雲泥の差で、4回観てていまだセリフが覚えられない(苦笑)。


でも2回目で、原作にはない「放射能除去装置の真実」(まんま同タイトルのBGMあるけどw)に絡めた「沖田が紡ぐ物語」に目から鱗が出た。今の世の中、確固たるものが見えない難しい世界を生きてく中で、希望を持って邁進することの崇高さ、そのために自分を、他人を信じるという、見失いがちな基本的なことを伝えようとしていることに気づいて、ちゃんと筋の通った本作のテーマが見えてきたんである。


最後の玉砕シーンで、やれ特攻精神がどうのと五月蠅い連中もいるみたいだけど、別に「さらば」の時にだって論じられてますし、そんなことに声荒げてるの貴方が最初じゃありませんw 今やゲームの中と同じ感覚でリアルに人が殺せるような人間がいる世の中じゃないっすか。そんな筋書きのないゲームに心馳せるよりかは今回のヤマト観てたほうがいくぶんマシだとも思う。観客の60%以上が40代より上という中で「若い人に見てほしい」とつぶやいたのもそんな思い。。。


多くは望まなくてもいい、たった一つだけでも力強いメッセージがあれば。その先(旧作)への関心につながれば嬉しいし、アニメ復活篇なんかと違って安心して人に薦められるシリーズの1作品として思えるようになった。

2010-12-07 23:50 バルト9 / シアター9

(木村くん好きの)社員達からも「アナライザーも健気でかわいい♪」とかいう声も訊かれて(爆)、そこそこ好評のよう。捉え方は人それぞれだが、この新しいヤマト・ワールドを歓迎してるみたい。

俺はというと、前日から1/500ヤマト作成にとりかかってて、船体の細かい部分まで「ウンウン、たしかにそうなってる!」とほくそ笑みながら観たw もう完全にハマってしまうと、主砲がひねり効かせて飛んでいくとことか、島が艦体を寝かせてミサイルを避けてそのままの状態でコスモ・ゼロが格納庫に飛び込んで直後にワープする一連のシーケンスがむちゃくちゃかっこよく見えて。。。木星域の合戦がやっぱハイライトだね、俺には。やっぱヤマトに載りたい(爆)。

最初はささきいさおのナレーションの雰囲気が気持ち悪かったんだが(苦笑)、がんばって羽佐間道夫風にやってるふしは見え出してきたし(途中に挟まれてるの、どうも噛んでる様子ですがw)、奥様の上田みゆきの指導か?とか、夫婦揃って参加できてよかったね♪とか、旧作ファンをくすぐる「お遊び」も快感になってくる。デスラーは。。。やはり「腐ってもデスラー」だしw

「真っ赤なスカーフ」のアレンジぐらいあってもよかったのに。。。と思ってた音楽も、オリジナル曲がしっぽりハマり、「復活篇」みたいな変なこだわりがない、新たな人材を登用しての曲作りという選択が正解だったことに、音楽面でも改めて感謝。


2010-12-14 23:50 バルト9 / シアター9

3日毎ペースなのを少し落として、1週間後に「一応劇場では最後」のつもりで4回目。これ以上観に行くと「スター・トレック」に申し訳ないので(苦笑)。あとはブルーレイ出れば買うし(復活篇は1500円以下にならない限り俺のコレクションに入ることはない、苦笑)、これからも機会はあるでしょう。


あとは。。。俺が昔そうだったように、どれだけ他の人の心に残る作品となるかを見守っていこうかと思う。


山崎貴監督をはじめとして、正しく育ったヤマト・オタクが旅立たせた船。「今のヤマト」が「今の人」に何かを残す力を信じている。がんばれよ!

 

 

 

 

12/16
アマゾンでは在庫確保できず既にプレミア価格がついてるノヴェライズ、ダメもとで楽天に頼んでおいたのが届く。最初のほうから丁寧に読み始めてたけど時間がないので挫折(苦笑)。映画のストーリーをベースにしてるが、どっちかというと原作に近いニュアンスを出そうとはしてる。最初からなんかページ割の配分が悪いなと思ったら沖田の死以降が20ページしか割かれてない(爆)。まぁ公開前にリリースされてネタバレにならないよう配慮なのかもしれんけど。


12/17
バルトではパンフは9階ロビーのグッズ・ショップで買えるんだが、深夜だと閉まってて人呼ばないと売ってもらえない。「海猿3」の行きに、たまたま他の誰かが買ってて開いてたので買ってみた。700円でこの情報量は凄い。俺的には11月の1時間半特番で今回の映画への期待が確信に変わったけど、これ読むだけでも映画への理解力がかなり違うだろうと思う。

あ、ちなみに、今回の中では、相原役のマイコって女優さんがとても気に入ったw ああいう役柄だったからかもしれないけど。「できなくてもやります!」にシビレた。


彼女のブログ見てたら、こんな記事が。ふと疑問に思ってた件。
http://ameblo.jp/official-maiko/entry-10723771052.html

まさか「相原勇」じゃないよね(知らねぇか、汗)


あと、観る前にここも見ておいた。
http://dogatch.jp/cinema/yamato-movie/special/

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このページは、kino1989が2010年12月17日 02:04に書いたブログ記事です。

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