Readingsnake 1980 pt.2

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曲は続けざまに"Walking In The Shadow Of The Blues"。力強いドラムと堀切康司のベースが編み出すビートにツインのギターリフが合わさって、われらもレディングのオーディエンスに負けじと手拍子。カヴァが己の生き様を映し出す入魂の1曲が始まる。

"アキ"デールはカヴァに比べると華奢で、声質もくりそつというわけでもなくどっちかというとクリアなトーンではあるが、時にカヴァより深みあるなディープ・ヴォイスを披露する。変に歌唱をテクをまねようとせずに、プロ・ミュージシャンとして確立できてる自分を前面に押し出して堂々と唄いこなしてる。この曲ではかなり歌詞を改変させてたが(爆)、間違いでなくちゃんと本人には意味が通ってるに違いない。うんうん、何より、このレディングを聴いた時に感じることのできた、ヴォーカリストのカリスマがかった感じがちゃんと伝わってきてる!

そしてこの曲でのハイライトでもある木下のソロへ。2曲目にしていつもながら顔中大汗掻きながらの熱演。いや、こちらの血管もぶち切れそうな勢い。付け加えておくと前半でちゃんとコーラス・パートも兼任してる。9年を経て唄うとこ見るの初めてだす。さすがバンマス、似せてないのは体型だけ!

フィニッシュはマイク・スタンド、トントンか?と思いきやソレはなかった。考えると、この期の映像ってUSツアーでの暗めのプロ・ショットしかないし、当時どんなパフォーマンスだったか知る由もない。もう先輩方におまかせ状態w


ここでMCが日本語に切り替わり、どうやら会場満杯らしく(トンズのライヴん時は珍しくないことだが)後ろが混みあってる模様で、前方へ詰めろとの指示が。イス席みんな一斉に前へずれてさらに間近に。アキが今日のレディング再現への意気込みを表明して、続く"Ain't Gonna Cry No More"へ。去年のツアーのレパートーリーだが、アコでフルレンスでもなかったので、後半での全員参加による力強いフレーズが嬉しい。さらに「Hey, Hey, hey, yeah, ain't gonna...」とフロント3人が徐々に重ねてくコーラスの美しいこと。


期待を裏切らないショウの進行は前半の山場、谷口のスライド・ソロを含むエロハンター、じゃなかった"Lovehunter"へ。"And use my tail on you"の"you"のあたりがどスケベ・カヴァのネットリ度にクリソツだった。"Lovehunter, baby!!"のパートではレディング客に負けじとがんばりますた。

そして、去年本人ヴァージョンで聴いたスライド・ソロ!最初のほうがまったくおんなじ(号泣)。

一息入れると被った帽子を客席へ投げ込む。いや、客にあげるんじゃなく中におひねり入れろって催促してw 

ブギのリズムは、コミカルになるのを避けたのか、幾分シャープさが目立ったけどOKOK。久津見のドラムと抜群のコンビネーションが続き、ちゃんと"Steal Away"の流れへ。後半スピードアップしてフィニッシュ!


戻ってきた帽子の中には女性ものパンツが(汗)。まぁ97年のグラスゴーとか2003年の大阪とか、本家でもステージに投げ込まれることはよくあることです(爆)。

ここでメンバー紹介があって初めて目の前の人たちが日本人だったことを知らされる。しかもキーボーディストが女性だったなんて!(オイオイ)。


そして中間の山場。。。って、さっきから山場ばっかやん!しゃーない、曲数少ない中名曲粒揃いなんだからw それに時間的にもこれ1曲で相当長い。あの"Mistreated"が渡部の物悲しいピアノ・ソロで始まった時。。。

俺の頬に伝わる涙一筋(T^T)。いや、心の汗だなw 体と魂が震えるのを感じた。


思えば、これまで、ディオ、グレン・ヒューズ、そして2006年福岡・広島での本家と、幾多のパターンで聴いてきたこの名曲ではあるけど、すべてパープルの「メイド・イン・ヨーロッパ」でのリッチーのギターで始まるヴァージョンだった。でも、スネイクのレパートリーとして見るなら、やっぱ"Blindman"のイントロをくっつけたヤツか、このピアノのヴァージョンが本命。それが生で聴ける喜びにエレクトせずにはいられまい。

"アキ"デールが力強く歌い上げるのはもちろん、この曲での本家バーニーのソロは正気の沙汰じゃないほどイっちゃってる。それを木下がまさに渾身の叫びとも言えるプレイで神がかって見えたわぁ。さらに全員でラストに向けて壮絶さを増していくのはレディングの音と寸分も変わらない。凄すぎ!

渡部のキーボードをバックに"アキ"デールが"Soldier Of Fortune"を丁寧に歌い上げてフィニシュ。


木下が「デイヴィッド・"アキ"デール、プリーズ!(←ここが重要)デイヴィッド・"アキ"デール!」の連呼に促されてオーディエンスがその健闘を称える。

「馴染んできた?シリアスな話、レディング・フェスティバル、知ってるよね?」
「(ちょっと戸惑い交じりで皆)イェーイ!」
「あれ?知らない?これがレディング・フェスティバルだ!」
言い切ったが、まさにそのとおり!とエールを贈りたい。


そして後半のハイライト(今度は単に山場を英語にしただけやん)、「歌わないといつまでもやらせるからね!」と釘を刺して始める"Ain't No Love In The Heart Of The City"。このセットリストの中では俺がスネイク50数公演全部で聴けてる唯一の曲。まかせてちゃぶ台。レディングのオーディエンスに合わせて"City", "Town"のみのリフレインでコピることに決めてある(やっぱ何かしら目論んでたんやん)。でもみんなちゃんと"sure 'nuff is a pity","'cos you ain't around"で歌えてたみたいだから逆に浮いてしまった(汗)。そういえばこっちを煽るのもいつの間にか「ウタテ!」になってたわね(爆)。


よかったとお褒めの言葉を頂戴し(自分で自分に拍手しろだってw)、「まだ聴きたいか!」の煽りの繰り返しに応える俺達。「TOP20ヒットだ!」ってお決まりのセリフがあったかは忘れたが、渡部のキーボードが先導で最後の"Fool For Your Loving"へ。木下のソロが「ライヴ...イン・ザ...」ヴァージョンになってたのは大目に免じて許そう!。。。てか、ホントこのテイクやりたかったんだろーなぁってのがヒシヒシと伝わってきたよw

こうして熱狂のうちに1時間という本家より長丁場のステージが見事完奏されたのだった!めでたしめでたしー♪


やまない拍手が手拍子に変わる間に"We Wish You Well"が流れ始め、ショウの終了を告げる。スクリーンが降りて、ステージは次のバンドがあるんで撤収作業に。でもこの曲を終わりまで歌って帰ってこそ我等の努めw
最前の俺達ホワイトスネイク・クワイヤーはアイ・コンタクトしつつ、ちょっとしたイタズラをしかけることに。

スクリーンをちょこっと上げて隙間から最後の「ウィ・ウィシッユー・ウェ~~ル~」を大合唱してみた!

片付けしてた木下が思わずビクッとして「アホや」と言わんばかりに笑顔でこっちを振り向く。場内にちょっとした爆笑が起こり、ミッション・イズ・オール・オーバー、コンプリートゥリー!


あ~楽しかった!完璧だね、完璧!そう漏らす笑顔の自分がいた。まぁ突っ込みどころはあるのかもしれないけど、細かいことは気にしないw

たとえ、今あのメンツが集まって再結成したとしても、出すことができないだろう「あの時代のロックが持っていた空気」を感じれたことが何よりだった。

実は開場前からサーバの異常を知らせるアラート・メールがケータイに入り出して幾分焦ってたんだが、思い切って電源切って仕事忘れることにした(爆、なので写真ないです、あっても近すぎて兄ぃの股間のアップぐらいしか撮れなかったでしょう)。

「代え難い時間」を共有したかったという点では本家見る姿勢と全く一緒だったし、企画して参加させてくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいである。


。。。え?待てよ、とゆーことは。。。あ、今思い起こすと、正味な話ほとんど"アキ"デールの一挙手一投足しか見てなかったような気が。。。(汗)。やっぱ忠犬だわ。イヤイヤイヤ。。。

どうでしょう?名前はレディングスネイクのままでいいので、今度は「ライヴ...イン・ザ」の完全再現でも?ニール堀切による"Ready An Willing"のグルーヴィなソロとか、"Take Me With You"での楽器隊のスリリングなメドレーとか。まだまだやり足らないんじゃない?(爆)ちょっぴり期待してます(ハートマーク)

 


 


。。。って、本音は俺自身が"Fool For"の直前に「ホワイトスネィク、チャチャチャ!」コールをやりたいという理由からだけなんですがね(以上レポおしまい、お粗末様でした!爆)


 


 


 


もう何も思い残すことはないね。。。決めたっ

コメント(4)

詳細なレポート、どうもありがとうございます!
いやぁ〜あの日の感動が蘇る、本当に素晴らしいレポートでした(^o^)

> 今あのメンツが集まって再結成したとしても、出すことができないだろう「あの時代のロックが持っていた空気」を感じれたことが何よりだった。

これが何より最高の褒め言葉ですね。
KINOさんにここまで言ってもらえるとは(T_T)

それとこれは個人的な話で恐縮ですが、
Mistreatedのイントロのピアノで心の汗を流してくれたとのこと。
私のプレイが、人の心を動かすことができたなんて。。
考えてみたら、プレイヤーとして初めての経験だ。
私の方がちょっと感激してしまいました。
もちろんKINOさんの思い入れの部分が大きいのはわかっているんだけど、
それでも凄く嬉しい言葉でした。

プレイヤーとして、凄く励みになりました。
どうもありがとうございます!!

にゃをちん

まぁ、いつも「感動」120%増量のレヴューだが(爆)
"Mistreated"の件は脚色なしだから!
ホンマいいもん見させてもろたわ。
カヴァもダグと別れてちゃんとしたアレやりゃいいのに。。。

褒め過ぎ増量120%レビューありがとなぃm(_ _)m

Sykes時代が悪いワケでは勿論ないんだけど、カヴァしゃちょさんもこの時期がもっともダンディ(死語)だったと思うのね。
Barnie / Micky時代のWHITESNAKEを置き忘れてるファンが多過ぎてかなりヤヴァい状況だなぁ、とずっと思っててさ。だからいずれはブチカマしてやりたいとずっと思ってました。

更にどーでもいいクソみてぇな白蛇コピバン、「カタコト日本語でずっとMCするバカな」歌手がのうのうと歌ってるのを見るとね、血管ブチ切れそうなほど怒りがたまっちゃってさ。

…つぅのもあるけど、俺が20歳前後の頃もう一度ブリティッシュブルーズロックへ回帰するきっかけになったのは80年のReadingでのWHITESNAKEだったんだよ。

その感謝の思いと、もう一つはね…KINOさんへプレゼントしたかったのさ。長い間の恩返しね。ちょっとだけど。

なんで、ヘタレなプレイは出来ないよ。

ホントはね、もっと「カヴァ度」を上げて欲しかったんだけど、彼はもう個性が「出来上がって」しまったヒトだから、あそこまでだと思う。ごめんね〜。

色々と対バンのお話もあるので、また聴いてもらえるかもしれません。

でも、お客さん達があんなに笑顔にノリノリで大合唱になるとは予想もしてませんでした。なんだよ、みんな知ってるじゃん(笑)!

でもね、わがWSMLクワイヤーには勝てませんでしたな。

あにぃ

ああ、真似ても似てないなんとかスモークとか、今のカヴァは歌えてないとか連呼してたコピバンはいくつかあったねぇ(苦笑)。

いつの頃からか、「ヴォーカルがカヴァ・タイプで」とかの売り文句には心響かなくなった。だってカヴァが醸し出すものはカヴァにしか出せないんだし。唯一無二の存在だからこそ惹かれるわけで、TOSの前任だった舘崎さんしかり、テクの模倣うんぬんよりかはちゃんと個性が確立された人がその人なりを魅せてくれたほうが絶対気持ちいいん。

恩返しされるほどのことはしてないっすよ。
逆に、俺はすごいことをやってのける人たちと知り合いなんだと自慢できてるw


今度はファン・サイトのトップに告知出すんで。
あとにゃをにはフライヤーでなくポスター品質で原稿よろしく(印刷代はまかせい、爆)。

これからもいろんな意味で「丸くならないで」下さい!

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このブログ記事について

このページは、kino1989が2009年3月31日 08:58に書いたブログ記事です。

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