DIARY OF A MADMAN

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あれ?タイトル、hamaのとこのパクリやん!(爆)

Book / Off The Rails / Rudy Sarzo

本名:ロドルフォ・マキシミリアーノ・サーゾ・ラヴィエール・グランデ・ルイス・ペイレット・
イ・ショーモン(...じゅげむかよ!)、通称ルディ・「現在ディオ開店休業中」・サーゾは
堕落がつきものの音楽業界にあって「いい人」だと常々思っていた。
でなければカヴァが2度もWSに呼び寄せるわけがないしw 
彼のベース・プレイはメタルの大音響の中では聴き取りにくいことと、カヴァいわく
「地上の生きとし生けるもの全てとファックできる!」(爆)そのオーバーなアクション
を伴うので軽視されがちだけど、少なくとも94年に観たWSでのプレイと一昨年
ディオで再来日した際には楽曲に対して堅実なプレイで魅了してくれたと思う。
 
これは彼の自叙伝であり、キューバ人である彼が亡命してやってきたアメリカで
クワイエット・ライオット~オジー・オズボーン・バンドと成功を収めていくと同時に
「失った大切なもの」に関してその想いを克明につづった作品で、彼の人柄を
存分に発揮して書かれた力作だと思う。

そのほとんどを、2バンドで共に過ごしたギタリスト、ランディ・ローズとの友情に
割り当て、あの忌まわしい飛行機事故までの2年間を、彼自身がつづっていた
日記とマネージメントから贈呈されたツアー記念豪華本を元に事細かく再現
している。彼自身が撮影し秘蔵していたオフショット写真も満載。
そもそも彼自身が「ランディとあの事故に関する間違った情報を正したい」という
想いで執筆したのだから当たり前なんだが、そこにはオジー達の宣誓供述書
や事故に関する政府の調査報告書まで載っていて、ミュージシャンが書いた
ものとしては切り口が思い出話のレベルを超えてるところも凄いところである。

ルディもオジーも「何故自分でなく彼が?」の想いに25年経った今でも打ち
ひしがれているわけだが、特にもう一人、今回初めて知ることになるドン・
エイリーの関わり。彼はランディの直前に同セスナに乗って生還したが、
わずか数分後には事故を目の当たりにして、トミー・アルドリッジらとともに
消火活動に参加していたのである。その胸中って計り知れないよな。。。

発売元のB!コープの酒井氏はビジネス的観点からこれを「暴露本」として日本
の出版界に出して注目させようとしているし、ランディ・ファン必携の著としても
価値あるものだと思うけど、俺はランディにほとんど関心がないので(苦笑)、
「ミュージシャン、ルディ・サーゾが理解できる本」としてとても興味深く読ませて
もらった。メタル・ファンは読んでおいて損はない本だと思う。カヴァ関連だから
10冊くらい買って今度のオフ会で配りたい。。。なんてな!(重いから勘弁、爆)。

「暴露本」にありがちな他人の中傷的表現もなく、すべての登場人物に細かい配慮
がされていると思う。オジーやシャロンからも苦情は出ないでしょう。ちなみに判官
贔屓の日本人を泣かせたケヴィン・ダブロウとの例の確執にも触れてなかった(苦笑)。

「事件の真相」を彼なりに推測して「加害者による無理心中」と結論づけている点で、
多くのランディ・ファンはショックを受けるだろうし、そのスキャンダラスな内容から、
穿った見方をすれば「本音と建前をうまく使い分けて、誰も敵を作らない」世渡り上手
なヤツが儲け主義で書いたとも捉われかねないが、彼もまた「被害者」である点を
忘れてはならないと思うし、どことなく「俺とも似たような性格の人かもな。。。
乗り物事故で「可能性を持った友人」を失って苦しんだ経験のある者同士としても。。。」
と改めて親近感を持ったから、彼のやるせない心情がよく理解できたような気が
する。

その後(25年)の彼のキャリアって、クアイエット・ライオットの度重なる再結成
を除いてはディオでまた表舞台に立つまで、決して華々しく成功していたとは
いえないし、ブランクのほうが長かったような気がする。それは彼の力量とか
でなく、やはりこの件がずっと尾を引いていたからだと想像する。
"Crazy Train"という伝説の暴走列車が走り続けるレールの呪縛からのがれて
一歩を踏み出そうとしているルディの一層の活躍に、これからも期待していき
たい。

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このページは、kino1989が2007年9月29日 12:24に書いたブログ記事です。

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