「贈られた言葉」「贈る言葉」

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2000/06/26 (月)

 日曜・月曜とDIOを観に新宿リキッドルームへ。共にちゃんと整理番号
順(30番代)で入る。今日は最前だった。昨日は2-3列目で飛んできた
サイモン・ライトのスティック争奪戦にまきこまれメガネをひん曲げられて
しまったので(苦笑)今日は大人しく後ろで観てようと思ったのだが、
たまたま空いてた最前なら後ろからの押しつけはキツイだろうが前はフリー
で空気もウマイだろうと思って(爆)。

 正直言うと直前まで行くのが凄くかったるかった。なんで今回も2回行く
んだろう?(笑)それは前回(97年)の時に絶句しながら観た彼の強靭な
パフォーマンスに魅せられて「あの感動を再度」切望してのことだったが、
ニューアルバム「マジカ」は正直言って退屈に聴こえた。ミドルテンポの曲
ばかりで、個人的には「コレならトレイシーG時代のほうがフックある曲も
あって面白かったぞ」とすら感じた。もともとクレイグ・ゴールディには
思い入れなかったので(俺にとってDIOとの出逢いはヴィヴからのWS
つながりで「セクレッド・ハート」から入った)彼のGにもこれというもの
はなかった。最近の彼のルックスは「困った顔したエイドリアン・ヴァン
デンバーグ」みたいで冴えないし(これhamaにはウケた。内輪話)。
 というか、俺自身DIOというバンド自体にも思い入れないんだ(爆)、
リアルタイムでないから。"Invisible"や"Gypsy"にしたって"Dream Evil"
の曲にしたって今回改めて予習したくらいである(苦笑)。俺にとって
ロニーを凄いと思ったのはレインボーでもなく、サバス。しかも悪評高い
"Dehumanizer"なのである(他者呆然)。

 で、肝心のレビューである。あ、量的には前置きの方が長くなるかも
しれない(失笑)。

 今回もほぼ完璧なコンディションで度肝を抜いてくれた。HR界最高齢の
ボーカリストにしてもっとも強靭な喉を持つ男。開演前にそのマイクスタンド
の低さに皆で驚き笑い飛ばしたが、前回もその小ささを微塵も感じさせ
なかった彼のオーラが放つ「屈指のボーカリストとしての威厳」を今回も
感じたのはいうまでもない。今回ジミー・ベインが急遽来日できなくなり、
代わりに元L.A.GUNSのチャック・ガーリックとやらが参加し、昨日
は彼の目の前だったで彼の股間突き出しながらのプレイ(笑)を見せつけ
られ、その代わり音の分離がはっきりしたクレイグ側の音が殆ど聴こえ
なかった。今日は彼の目の前でそのプレイを拝ませてもらったがラウドな
だけではなくエモーショナル。「困った顔ちゃん」なんて嘘である。
サイモン・ライトのドラムもあんな早い段階でのソロは演出的にどうか
とも思ったが、これまた「魅せられるドラミング」だった。

 中盤に「マジカ」の半分以上をあのアルバムどおりに再現。コレはB!誌
のレポで知ってたが、先の感想どおり退屈するのではと不安だった。でも蓋を
開けてみるとSE含めての完全なライブでの再現にはアルバムにはないパワー
に満ちていた。つまらないどころか逆に唄のフレーズが耳から離れなくなって
2回目の今日など唄えてしまったくらい(驚異)。後半でのバラッド
"As Long As It's Not About Love"の頭で思わず目頭が熱くなる。

 そう、彼-ロニー・ジェームズ・ディオ-という男は単に「唄がうまい」と
いう言葉だけで言い尽くせない、

「自分の伝えたいことを相手に正確に伝えることのできる」

稀有な才能を持った人なんだ。そう感じた。それが彼の最大の魅力である。
その身振り手振りを含めて喜びも哀しみも怒りも表現し尽くすことのできる
ストーリーテーラー。ボーカリストとして至宝・極みである(いや本来ある
べき姿なのに出来てないヤツが多すぎる)。ブックレットにあったマジカの
物語も長すぎるので掻い摘んでしか読まなかったけど(苦笑)なんかマジに
読んでみたくなった(シャレぢゃない)。

 「人間として最高」な人なのである。彼には「数々のインタビューに受け
答えしてもその人を全員覚えてしまう」という逸話もある(あれ?Cov
だったけ?)。それをとっても「人にパワーを与える」が強いからこそなせる
業。彼の現在を「全盛期より喉が衰えた」等と評価する...そんな低レベルな
話題にのせられるような人でわないぞ。先週に続くこの魂の震え、うまく
言葉に表せない自分がもどかしいが、最高の賛辞を贈りたい。貴方、バンド、
我々が共有できた至福の時に感謝。貴方が"We Rock!! You Rock!!"と叫ぶ
限りどこまでも付いて行きます(笑)。


 次回予告、いや今のところ未定だが(笑)。こういうこと書きつつ、今の
BGMはDioではなく(だって最近ライブテーピングやめたんだもん。
苦笑)Freeの未発表テイクばかりを集めた5枚組のボックスセット
である。ジョー・リンも来日が決まり、あと「観ずに死ねるか」な
ボーカリストは(いやジョーは2回観てて、「観死」の中には入ってない
けどね。爆)グレン・ヒューズとこのポール・ロジャースということになる....

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このページは、kino1989が2000年6月26日 22:51に書いたブログ記事です。

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