ブルーズってやつは。。。

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さて、今月は6本中4本が非メタル系の黒人ミュージシャンのライヴだった。 
しかもうち3公演は直前になって行くことを決めたライヴでもあった。

俺にとって3回目になるジェイムズ・コットンについては、今回もセトリがアップできず、詳しいレヴューは割愛することにした。通常知らなかった曲も、覚えてる歌詞のフレーズなんかをネットで検索すれば大方把握できるんだが、この人たちの場合、ブルーズハープ軸のインスト中心なので検索に必要なキーワードがない(苦笑)。たまに超詳しそうなブルーズ好きな方のブログをみっけてガメっちゃおうと思うんだが(爆)、その方の曲名でYouTubeなんかで確認しても「?ビミョーにちゃうんやない?」と思えたので今回よしたw


まぁブルーズ自体が、口伝に近い形で受け継がれてきた経緯があるので、「正しい曲名」っていうのを詮索するものでもないんだろうし、曲名が判らないでも楽しめるのがブルーズの醍醐味でなのだから。


で、前回に引き続き、1回観て良かったので翌日も急遽、という形をとったんだが(今回は財政的理由から1回でよすと言ってたのに!)、「良かった」というだけでなく、ぶっちゃけ、初回の客の入りが寂しかったから。。。という事情もある。
やはり興業において、あまり不入りだと次回あるかどうかも不安になるので、自分ができることはしたい、という気持ちが働くんだよね(あ、でもいつも最終日はそこそこの入りなんで余計な心配だった、ってオチなんだけど♪)。


ゲイリー・クラーク・ジュニアの登場に少し安心したとはいえ、やはり黒人ブルーズって音楽形態は、巨匠がこの世を去っていくばかりで先細っていく一方にあるのは肌身に感じざるをえない。だからナマで聴けるチャンスはできるだけ逃したくないっていうのが本音。


で、最後にもういっちょ。コレを紹介。

1CD / Old Sock / Eric Clapton

クラプトンのスタジオ・アルバム買うのは実に22-3年ぶり。で、買った理由は言わずもがなゲイリー・ムーアの"Still Got the Blues"がカヴァーされているから。

ゲイリーの死後、スティーヴ・ウィンウッド&エリック・クラプトン名義でのツアーにおいてもステージでカヴァーしてたんだが、本レコーディングも彼と一緒にそれを踏襲したアコースティックなヴァージョンで、スティーヴのハモンドが非常に強力で味わい深いものにしてる。で、最後の最後にエリックがエレキで弾きまくって〆る。


何度も何度も聴いてると、ホントに泣けてくるんだ。この曲って歌詞がいいじゃん。シンプルで歌いやすくて、意味をかみしめながら口ずさんでると自然に泣けてくる。


この前FM802「ロックオン」でこの曲を流した際に、政則さんが語ってくれたエピソードが微笑ましかった。ゲイリーとエリックの二人が初体面を交わしたのはここ日本、たまたま同じ時期に来日してて逢うチャンスが訪れたとのことで、その時のゲイリーは先輩を前にしてガチガチに超緊張してたらしいw 俺は彼らの接点ってないものだとばかり思ってたんで、ちょっと新鮮な話だったし、なぜエリックがこの曲をカヴァーしているのかも垣間見えてきたような気がした。


ゲイリー最後のツアーのレヴューもこの言葉で締め括ったんだが、

「ブルーズを背負うミュージシャンは、先に逝った者を弔い、悲しみをこらえて、その生き様と音楽を自分の骨肉として後世に伝えていかなければならない宿命を持ってる」

ゲイリーの生き方がまさにその最たるものだったから、彼の生きざまに共感できたエリックだからこそ、今度は彼がこの曲を背負っていかなきゃいけないと感じてプレイしてるんじゃないかと。そんな決意をこの演奏からは感じるんだよね。実は歌詞を若干替えてる。そこからも感じとれた。これだけ聴くためだけに買っても惜しくないと思う。


「カヴァが愛して自らの糧としている音楽」として俺も共感できてハマるようになったジャンルだから大事にしていきたいと常々思ってたりする。今月みたいな勢いでなくとも、ブルーズを感じるチャンスがもっといっぱいあればいいなぁと願う。

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このページは、kino1989が2013年3月25日 23:16に書いたブログ記事です。

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