Flying Blind

| コメント(0)

アンヴィル、27年ぶりの単独ツアー。東京2days に行ってきた。

20100420210810.jpg

基本的に両日ともセットリストも客のノリ具合も同じだったので今日に焦点を置いてレヴューする。


偶然にも両日とも整理番号112番。まぁ中ほどあたりのポジションでの観戦かな。。。と思ったら19時半開演の1時間前にはあまり人が並んでなくて(苦笑)、結局両日同じ場所、左側最前をキープ。柵にもたれかかりながら観れると非常に楽。汗かいても前の人に迷惑かけないし。なんか始まる前なのに、よりかかってると柵に巻かれたゴムクッションと汗が混じった得体のしれない匂いがしてた。げげ、拭いてねぇの?まぁ昨日の自分の汗だからいいか(爆)。昨日もそんだけ燃えたってことだw BGMにはラウドネス、スラッシュの新譜など、これからクリマンが招聘するアーティストの曲が流れてたんで暇しなかった(ザ・カルトは流れなかったけど、イアンが参加したスラッシュの曲は流れたよ!<某氏)。


昨日はその存在に気づかなかったけど、今日は中央最前にひときしり声のでかくてやかましいファンがいる。ラウパの時にも聞いた声だ。あん時はゴットハードのために前から3列目あたりまで食い込んで観てたんで、その時にひとりアンヴィルの熱狂的ファンがそばにいたのを覚えていた。


横断幕を広げ「最終日だからみんな盛り上げましょう!」と、会場の盛り上がりに一役買ってたんで、それはそれでエライと思う。本来ならそんな彼の行為を「微笑」で済ませたいとこだが、5-6メートル離れててもいやでも耳に入るデカイ声で、こうのたまったのが聞えた。


「俺たち真性アンヴィル・ファンはバンドの苦しい時期から応援してるわけです。そこがそこらへんの人とちょっと違います!な?○○くん!」


個人的にはそれが聞えて凄い興ざめした(同意求められた人も困ってたんじゃない?苦笑)。すいませんね、映画観てからのファンで(滝汗)。てか、そーいわれると、全部のバンドをキャリアの後追いでファンになってる俺はすべてにおいて「似非」なんだわね。デビュー当時から応援するとバンドなくなっちゃうこと多いし(涙)、それは俺自身の努力不足なんだわね、きっと。


まぁ俺自身も「俺ほどアーティストのこと判ってる人間はいない!」ってひそかに思ってる口だけど(爆)、それを周りに聞こえるほどの言葉に出して言うほど無神経じゃないw てか、俺の場合は俺なりの point of view をユニークとしてるわけだし、他の同じく「メタルを愛する人達」もそれぞれの捉え方があっていいのは当然で否定してるつもりはまったくない。なにより、あの映画のラストで感動した「われらファンの結束」ってヤツを根底から覆すような発言だったんでちょっとガックリしたわけです。


まぁそんなのいいや、忘れよう。俺は今日もいつもどおり、目の前で頑張ってくれるアーティストのために大きな声とコーラスで応えるだけだ。


ショウはザクザクしたインスト"March Of The Crabs"(蟹の行進?汗)でスタート、そしていきなし「メタル・オン・メタル」よりもメタル中のメタルな"666"と来た!もうフル・スロットルでヘドバン、メガネが吹っ飛ぶかと思ったw リップスのフライングVとマーシャルから繰り出す重金属音は無論、ロブ・ライナーの超絶ツーバス・ドラムと、グレン・ファイヴの名前に由来する指弾き5弦ベースの重低音が強烈。3ピース・バンドの凄みだわ。


1stからの"School Love"で彼らの数少ない(失礼!)メタル・クラシックスをぶっぱなして、最新アルバムのタイトル曲。まぁアレ、"Forged In Fire"の焼き増しとも言えなくはないんだけど、ちゃんとアルバム・サポートしてるのが嬉しい。ボートラに入ってる彼らが最初に作った曲"Thumb Hang"すらプレイされた。前半の見せ場はやはり"Mothra"で、中盤には例のバイヴレーター(色はゴールドだった!)を使ってのプレイ。考えると、ポール・ギルバートがマキタのドリルを使う、はるか以前から続いてる一芸なのだよ!(一緒にすな)


DVDの特典映像で「なにも複雑なことをしようとなんか思って曲を作っていない。ライヴで走り回りながらプレイできるのがちょうどいい」と公言してるとおり、誰が聴いても「判りやすいヘヴィ・メタル」をシンプルな構成ながらもちゃんとプレイできてるとこが、彼らのキャリアたる所以なんだと思う。 だから全13曲90分に満たないステージでも全身全霊でひた走る彼らとともに歌い叫んだ。今回予習は最初の2枚とライヴ盤、そして最新作の4枚、あとはYouTubeのクリップだったけど、数少ないローテーションで耳に残った全部の曲がプレイされたんで、満足度は200%だった。

はい、他の詳しいレヴューはプロによるここを参照してw
http://www.barks.jp/news/?id=1000060371&p=0

アンコールにアンヴィル・コールで呼び出そうと必死がてら、、ふと後ろを振り向くと、安全つえを持った男性が立っていてびっくりした。こんな前方に目の見えない人がいるなんて。クワトロで視界の邪魔になるあの柱だが、前に詰め寄る人との間に十分な空間ができてて、彼も安全にライヴが聴けてたのかも。その彼が"Jackhammer"で一生懸命首を左右に振ってるのを見て、アンヴィルがあの映画で与えた人への影響ってここまでなのかとちょっと感銘した。


彼が昔ながらのファンなんのか、映画に何かしら感動してからのファンなのか、そもそもバンドが彼の事に気づいてたかは知る由もない。でも彼らが新作からプレイしたこの曲が彼の心にも届いて、でも彼にはバンドと共にしたこのちっちゃな空間で、光を感じたに違いないと、信じたい。


When you are lost and you can't find your way
Look for a landmark, as an eagle looks for prey
See the horizon, watch the sun going down
Into the darkness, light fades all around

Flying blind
Flying blind

Look at the ground as you fly overhead
Not the same as the flight plan said
Into the darkness, light fades all around
See the horizon, watch the sun going down

Flying blind
Flying blind

When you're flying and you just can't see
Just can't see where you're going to be
When you're flying and you just can't see
The forest from the trees


Travel in circles and going nowhere
Better or worse, you do what you dare
Take a chance and fly into the night
Blind as a bat, searching for the light


Flying blind
When you're flying and you just can't see
Flying blind
Just can't see where you're going to be
Flying blind
When you're flying and you just can't see
Flying blind


正直ね、今回の来日は「彼らへの特需」だと思ってて、行かなくてもライヴ代払えればいいや、とチャリティ感覚でもあった。今は。。。なんと言われようが、俺は、彼らを、これからもサポートする。人を惹きつける真のメタルが持つパワーを、彼らが放つかぎり。


19,20/04/2010 ANVIL Club Quattro Tokyo setlists

March of the Crabs
666
School Love
Winged Assassins
This Is Thirteen
Mothra
Flying Blind
Thumb Hang
White Rhino - Drum solo
Mad Dog
Forged In Fire
Metal On Metal
Encore
Jackhammer

 

 


 


 


 


 


 


全然関係ないんだけど、思い出したんで書いとく。てか、こん時に書かなかったこと
ダニーが歌わない観客に対して厳しいのは有名だが(苦笑)、この名古屋の日、前方のほうで指さしても歌わない客がいて、思わずステージから降りてその人に詰め寄ったんだわ。で、後ろの付き添いの人がなんかダニーに必死に日本語で叫んでた。多分難聴かなんかで喋ることすらできなかったんだと思う。周りに訳されてダニーもようやく理解したらしく、ステージに戻った。


ハンディキャップある人が音楽を楽しんじゃいけないなんてことはない。むしろピュア・ロックと言われるメタルこそ誰にもわけ隔てなく心に直接響く音楽なんだと思う。田川くんしかり、健常者であってもみんなの心の支えになり得るメタルのパワーの偉大さをその音楽のファンの中の一員であることを誇りに思ってる。

俺も「自分は自分は」ばっか言ってるケツの穴の小さい男にならないよう心しなければ。。。ねw

コメントする


ここが静かな時は
ここで暴れてるか
鑑賞中です♪

月別 アーカイブ

ウェブページ

  • about
Powered by Movable Type 6.0.3

2015年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

このブログ記事について

このページは、kino1989が2010年4月20日 03:24に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「嗚呼...」です。

次のブログ記事は「Blues...for you」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。