偉大なる鋼鉄神たち

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ホントは名古屋泊のつもりでホテルにもチェックインしたんだが、気づいたら最終のぞみに十分間に合う時間だったのでチェックアウトして帰京してきたw まぁ2回シャワー浴びただけになったけど、それもよしとする。駅に最短だから常宿にしてるとはいえ、じっとしてると惨めになるような古めかしいホテルなので、帰ってきて会社でここ書いてたほうがマシだと思った(猛爆)。


去年に引き続き日本を急襲するジューダス・プリースト。
東京ではラウド・パーク09・1日目のヘッドライナーとしての登場だが、名古屋での単独公演を観てきた。


正味1時間半のステージだったけど、ゆえに引き締まって無駄がない、とてもよいショウだった。再結成以降3回のツアーの中で、俺的には一番素晴らしかったんじゃないかと思う。


正直「『ブリティッシュ・スティール』アルバムの完全再現」という点に関してはどうでもよかったし、むしろ逆に「おいおい、完全再現すると言ってたたアルバムが違うだろう!」と突っ込みいれたくなるほどムカツイていた(苦笑)。


それでも1回行くことにしたのは、"Freewheel Burning"が聴きたかったから。多分プリーストで一番好きなキラー・チューンだと思う。だから含まれるであろうフル・セットのショウが観たかったので名古屋行きを決めたんである。


そういう不届きな思惑ではあったものの、予習に余念がないのが俺様なので、数週間で気分は「こっちも完全再現モード!」ではあったわけだが(笑)。

新幹線で着後即あんかけスパゲッティ屋に走り、400グラムをたいらげてホテルへ。2日ぶりのシャワーを浴びて会場のある栄へ。愛知芸術センターは大ホールの他に小ホールやクラシックホールまであるデカイところでその佇まいにちょっと驚いた。開場と同時に入場してグッズ売場へ直行。今ツアー用の「カミソリ物」2種(+予備1枚w)とネックレスを買って席へ。

7列目とあったが、会場は扇形になっていてその端の席なので実質2列目。まぁPAが邪魔でステージ全体が見渡せないけど、プリーストではいつものことだ(笑)。

すると座るや否や係の人が寄ってきて。。。
「今回ステージが奥ばった場所にありまして、ここの席一帯が一部を見渡せないということが今日判明したので、ご希望の方には全体が見渡せる2階席の2-3列目にご案内させていただいてます。2階席と言っても段差が少のうございまして、あのPA卓の後ろあたりでございます。。。」だと。

??? 東京の呼び屋なんてこういう席でも平気な顔して売って客に有無言わせませんが(汗)。なんて腰が低いプロモータなんでしょw てか、名古屋ってこういう場合のクレーマが多いの?実際ほとんどの人がどっちか速攻で決めるのに一人だけ30代風のサラリーマンが責任者呼び出してグタグタ言ってたのを見てみっともないと思いましたが(苦笑)。


俺?断りました。ここの席でいいと。冗談じゃないです、遠くなるのは。近眼だからというのもあるけど、全体を見渡してフムフムと満足したくてわざわざ東京から来てるんじゃないんだって。どんな場所だろうが、全身全霊でステージからの問いかけに応えるために俺はここに来てるんだって。

彼らは親切心でしてることなのかもしれないけど、ステージと俺らメタル・マニアックスの間の絆の距離は近ければ近いほどいいということまでは計りしれんみたいだ。で、俺の両隣は結局残って、前1列は全部移動。やった、実質最前列になったし、これで前の人を気にせずヘドバンして汗飛び散らせる!(オイオイ)。


横断幕にはイギリスの工業地帯、煙突からくすんで出る煙がモノトーンで映し出されてる。ユニオン・ジャックなくともいかにもブリティッシュな雰囲気を醸し出しててヴェリー・グッド。


同郷ブラック・サバスの"War Pigs"が流れ(さっき見返したら前回もそうだった)、そして客電が落ちる。ハンマーとアンヴィルがぶつかり合う音が会場に轟き、レーザー光線でヘルメットを被った労働者が一生懸命鍛冶をしてる姿を横断幕に描くという心憎い凝った演出。興奮は最高潮に達して、1曲目の"Rapid Fire"へ。


係の人の心配をよそに俺のところはそれほどでもない。フロントマンは前面に出てくるし、今回は左右に昇り台ないし、スコットも見えるし、PAの足下駄越しにイアンも見えます(笑)。少なくとも去年のパシフィコよりかは全然マシな納得いく席だった。


なのであとの俺は「予習!予習!」に書いたとおりのことをそのまま実行したまでです(爆)。最初の"Rapid"と最後の"Steeler"は公言どおりほとんどステージみないで頭振ってた(苦笑)。

もう説明のしようがない。彼らは見事にあの「名作」を完全再現したのです。

去年のレヴューで俺は「最近のロブは昔の曲もスクリーミング商法(爆)」と苦言を呈したけど、このセットリストでは無理な声域を酷使することなく、原版にほぼ忠実な形で歌ってくれてるのが嬉しかった。だからって曲のテンポを落とすとかでなく、あのままのスピード感の中でなんだから、もう彼らは正真正銘の「神」としか言いようがないわ。アルバム自体が「メタル・マニアックスのためのアンセムばかり集めました」みたいなもんだから、終始楽しくコーラスできて、グレンも喜んでたw 


再現後は、本編終了までが俺のリサーチしたセットリストと2曲違ったのが想定外の楽しみとなった。肝心の"Freewheel"はというと、なんかテンポがとろくて肩すかしだった(苦笑)。てゆーか、多分スコットのドラムの解釈が原曲と違うんだと思う。あの曲はツーバスをバタバタさせる曲じゃない(汗)。

それで思ったんだが。

「完全再現」って確かに呼び物にはなるけど、そのアルバムを聴く人それぞれがライヴという形になった場合に抱く印象が違うわけだし、ましてや30年を経たサウンドともなればそのなおさらだ。

万人を納得させるようそれを再現するってのは冒険でもあり、ある一部の人には失望を与えてしまうかもしれないリスクを抱えた中での果敢なる挑戦でもあるんだなと思った。


「ブリティッシュ・スティール」に関しては、観た人全員がその不可能といってもいいかもしれないことを成し遂げた目の前のメタル・モンスター達にノックアウトされたに違いないと俺は確信してる。観ておいてよかった、その場に居合わせて光栄と思わせる素晴らしい一夜だった。


15/10/2009 愛知芸術劇場大ホール setlists

Rapid Fire
Metal Gods
Breaking The Law
Grinder
United
You Don't Have To Be Old To Be Wise
Living After The Midnight
The Rage
Steeler
The Ripper
Prohecy
Hell Patrol
Victim Of Changes

Encore
Freewheel Burning
Diamonds And Rust
You've Got Another Thing Comin'

20091016012550.jpg
俺も完全再現?してみた(爆)

コメント(2)

うぉ。かっこえー!!!
これがネックレスですか?
見たかったなぁ。ぢうだすのソロ公演・・・

Nardyはん

今ラウパから帰ってきたけど、あのステージングなら昨日も行っとけばよかったなとちょっと後悔した(汗)
もっとも後ろの方で巨大スクリーン観てるだけだったかもですがw

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このページは、kino1989が2009年10月16日 02:41に書いたブログ記事です。

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