おわりとはじまり...

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出逢いと別れが交錯するこの季節。
俺の中でも。。。ひとつの区切り、終焉を迎えるバンドと、これからの希望を託すバンドが続けざまとなる4月。
まずはこれからの希望、ジ・アンサーが来日。

前回同様、同時にアルバム・レヴューから。

1CD / 2CD / 1CD+1DVD / The Answer / Everday Demons

日英ともに限定盤が赤ジャケ、通常盤が緑ジャケ
日限定盤にはUSシングル"Never Too Late"付属の70分ドキュメンタリーDVD付き(字幕あり)
英限定盤はハードカヴァーブックレットジャケで2007年の来日公演をノーカット収録したCD付き。ノーカットとは時間的にセットリスト全曲の意味で、オーヴァーダブで修正はされている。なのでかなり聴きやすい(笑)。

日本はWHDからリリース。俺、てっきりWが付くんでワーナーの1レーベルかとばっか思ってたんだが、WはWOWOW、Hはホリ・プロ、Dはディスク・ガレージの略で3社が出資してできたレコード会社のようだ。うん、たしかに前回の来日はDがプロモータでWでライヴもオンエアされたし。

正直、期待してたほどではなかった、というのが第一印象。ただ、何を期待してたか?と言われると返す言葉に困ってしまうわけで(汗)。まぁ1作目が劇的にレイドバックしてオーヴァープロデュース気味だったから、その路線を踏襲するのか?と。でもこの人たちの場合、クラシック・ロックやってるから落ち着いてるとかでなく、「若さ」が売りみたいなもんだから。部分的には発育しきってない部分を残したままの荒削りさとか。それはアルバムから感じ取れた。

ただ、その元気さも3曲目まではいいんだが、4-5でなんかテンション下がる感じがして中だるみするような印象受けた。まぁその後また昇りつめてく感じも彼ららしいんだけど、5を入れるくらいなら日本盤ボートラに入れた"Highwater or Hell"と差し替えたほうがキマってたように思えた。

それでも平均点以上で満足度高いことは確かだったし、楽しみにしてた来日だった。

なぜかクリエイティヴマンは今回「初来日」を売り文句にしてたが、じゃあ前回俺らが観たのは誰?(フジロックでも来てるしw)ああ、なるほど、あの若さゆえヘタッピなプレイを見せたバンドは偽物だったのね?!(オイオイ) と納得してみせる。今回は5500円(クワトロだからそれで1ドリンク付き)という破格値で、クリマンとしてはショウケース的な意味合いを持たせたかったのでは?と政則氏もラジオでは行ってた。

で、当日。朝から良い天気で、社内でもタウンゼンドでアルバムと同時購入すると安く買えたアルバム・プロモのTシャツ1枚で過ごしてた。なんか前日の大阪キャンセルの件を引き摺ってて、仕事に身が入らない。たしか7時間かそこらで短い手書き原稿10本程をテキスト化しただけ(苦笑)。夕方になってちょっと熱っぽくさえ感じたんで薬飲んで、重い腰。。。じゃなくて、いよいよ重いカラダだな(爆)、渋谷に向かった。

電車の中で同胞に「今日はクワトロだからねー、間違ってAXとかO-EAST行っちゃダメだよ!」とメール。自分にも言い聞かせるためにだ(爆)。実を言うと経験がある(汗)。先週のPRTで似たようなお便りがあったんで今だからバラしますが、おととしのウィンガーvsラット公演w タクシーでAXまで行って、会場外のロッカーに荷物しまってWSのTシャツ1枚に(だってレヴだもんw)。チケットもぎってもらい、中に入ると、なんか客層が違う。。。で、場内アナウンスによるグッズ販売の告知も「??」みたいな内容で、グッズ見に行ったらやはり「??」。どうやら邦楽女性アーティストらしく、そこでチケ確認して初めて今日行かなきゃいけないのがO-EASTだったことに気づく(滝汗)。前の週にスコーピオンズでAXに来てたので、翌週も...となんか刷り込みが働いたようだ。で、会場抜け出して荷物ピックアップして(ロッカーの無駄遣い)徒歩で円山町へ急いだ。まだ開演前だったのはよかったが、あいにくこの日はソールドアウトでチケの買い直しもできない。息荒い中、泣く泣くスタッフに事情を話したが、しばらく上とのやりとりがあって半券があれば通せるとの返事。えっ、また引き返して探すの?(滝汗)もう力尽きて断念。。。てわけで、出かける前に確認は忘れずに(苦笑)。

閑話休題。

センター街を抜け、久々に角海老。。。じゃなかった、クラブ・クワトロへ到着。しばらく来てなかった間にパルコがブックオフに代わってた(汗)。まぁテナントが変わっただけで、上の方の階にあるのも中も(あの忌まわしい柱も!)一緒だった。ロッカーだけがフロア外に移動して、喫煙室ができてたわな。でもタバコはロッカーに預けちゃったし、グッズも荷物になるから終わってからしか買えない(涙)。50分前だとかなりまだ空いてる会場の中で、中央あたりに陣取って開演を待つ。途中、トイレに立って戻ってきたらそこそこの混みになり、自然と右側PAの前に。俺はいつものことで全然平気だが、相方には仕事上平日に大爆音はキツイだろうから、好きなとこで見てなさいとメール。

正解でした(爆)。前座の日本人バンド、エレクトリック・イール・ショックの大音響にぶったまげた(笑)。

どんな連中か知らなかったし、興味すら湧かなかったんだが、いわゆるガレージ・メタルってやつで、まぁメタリカ命!モータヘッド上等!ブラック・サバスは教典!みたいな連中(微笑)。常にメロイック・サインでこっちを煽る。MCもおかしい上、ドラムがチンポにソックス履かせただけの全裸といういでたち(ヘアまるだし苦笑)で、一見コミック・バンドかよと思えたが、なんか勢いよく4-5曲やって終了。セットチェンジ中にケータイみたら19:33だったので20分強?前座のカラダ暖めるという役割を十分こなしてたし、観てて「若いっていいよなぁ、思いっきりバカやれるしw」と却って好印象もった(終演後マサくんに訊いたら芸歴12年以上でそう若くもないらしいですが。。。ならやっぱただのバカw)。まぁどの曲もどっかで聴いたことのあるようなフレーズ含むメタルばかりで、あれ?そーいった意味では、形態が違うだけでメイン・アクトとあんま方向性に大差はないか?と思ったw


前座目当てで帰る人もいないようで、基本誰も動かない様子なのでそのまま待つ。フロアも満杯でなかなかいい感じの雰囲気になってきた。

そしてほどなくして客電が落ち。。。会場には1作目をコラージュしたオープニングSEが流れる。前回みたいなオーソドックスな出だしを予想してただけに意外。でもある意味ステージングに凝れるだけの風格を持ちつつあるといことだな。なにしろ直前に全米でAC/DCの前座を務めて新曲も披露してたとはいえ、メイン・アクトとして新作メインでショウを展開するというのがこの日世界で初めてなんだから!

メンバーの登場とともに1曲目の"Demon Eyes"が始まる。みんな前に前にと詰め、俺も右橋からど真ん中に流されwもみくちゃになって歓声とこぶしを振り上げる!コーマックは髪を振り乱し、マイク・スタンド前で地団駄を踏むようにリズムを刻む姿は前回を含めていつも観る映像どおり。かすれ気味の声が特長だが音程はしっかりしてる、以前よりはw バック陣も1曲目から全開。特にベースのミッキーは痩せた?激しいアクションで(EES程ではないけど、爆)曲に力強いグルーヴを生み出す。まぁコーラスするとこがないんでウチらは叫ぶだけだが、「ドウモアリガトウ!コンバンワ、トキオ!...Our business...Rock'n roll tonight !」とMCもハイテンションで続く"Too Far Gone"ではサビで大きなコーラス。この曲が新作中一番好きかも。

とにかくコーマック自身がすごく興奮しているのがMCでもわかる(コイツ、ラリってるかもって思えるくらい)、続く"Come Follow Me"では先走りすぎていきなりサビへ飛ぼうとしてなおかつ「歌え!」だとw 間違ってるの知ってるウチらは歌わないで彼だけ"Come Follow Me..."。一瞬おちゃめな顔しつつ(カワイかったw)軌道修正して、ちゃんとしたパートでウチら大合唱。どうだ、まいったか?日本のオーディエンスの正確さを!(爆)。ちょっとしたジャム風な出だしに続く"Walkin' Mat"。「足ふきマット」って意味だが、ブルーズなら「洗濯板」だって歌になるんでノー・プロブレム。ちょっと音程が怪しくなってきたかな?とも思えたがなんとかクリア。

「ゲンキ?ボクモゲンキ!」続く"Cry Out"はアルバムではテンション下がると感じてたが、ライヴでは冒頭に"クラーーイーーアーーウトーー"のシャウト入りでなかなかだし、中盤がなんかフリーっぽいフレーズに聞こえなくもなかった。前作から"Never Too Late"、そしてポールのギター・ソロからジャム、"Tonight"へ続く。この曲のギター・ソロ聴くと何故か同郷の英雄シン・リジーを彷彿としちゃうんだけど、ライヴではツイン・リードじゃなかったわな、当然w

「次はダークで怖い曲だぜ」で"Why'd You Change Your Mind"。ああ、結局俺の苦手としてた2曲ともやってやんの。。。まぁそれでも生で聴くと印象は違うね。そしてここで新作からのファースト・シングル"On And On"。え?流れ的にもう終盤近いってこと?

「オーイェイ!」の掛け合い声が次第に歌になっていき、始まる"アイ・ガッタ・ブルーーーズ♪"。おお、コレは前回の"Preachin'"と同じ。まさか一番好きなコレやってくれるとは!(号泣)。ゴスペルのリズムに身を任せて楽しんじゃったぜ。中盤コーマックはまたステージから降りようとしてたみたいで急に姿が消えたw彼を触ろうと前へ前へ押し掛ける一部観客。曲も最高潮に達し「ドウモアリガト、トキオ!」
え?もうおしまい?早すぎ!(てかレヴュー端折りすぎ、汗)

アンコールで、いきなり"Highwater Or Hell"。日本ではボーナス・トラックとして入ってるBサイド・ナンバー。コイツらはこっちが知ってか知らずかな曲をよくやるんだが、この曲はここでも紹介したとおり、今の彼らを象徴するかのようなナンバーでお気に入りだったので興奮。「ミンナダイスキ!」と"Comfort Zone"。アンコールだとちょうどツボにハマる曲だな。

日本に最大級の賛辞を述べた後に「マタネ!」と叫んで勝負曲"Under The Sky"へ。俺達ジャンピング、でも俺もたなかった(汗)。前回フェイクしまくったが、今回のヴォーカルは上出来!よくぞここまで頑張れた!と誉めてやりたかった。こうして楽しいショウは75分あっという間に幕を閉じたのでした。


The Answer 08/04/2009 Shibuya Club Quattro Setlists

Opening SE
Demon Eyes
Too Far Gone
Come Follow Me
Walkin' Mat
Cry Out
Never Too Late
Tonight
Why'd You Change Your Mind
On And On
Preachin'

Encore
Highwater Or Hell
Comfort Zone
Under The Sky


ドリンク・コーナでコーラ飲み干し、Tシャツを2枚ゲットし、荷物ピックアップして階段降りてる途中でマサくんと合流。開口一番「やっぱ昨日も行ってればよかった><」。うん、もっとこの興奮に酔いしれてたかったわ、マジ。アイリッシュ・パブに向かう途中で、「あの歳でも「成長」ってあるんですかね。今回上手くなっててよかったです」と満足気な様子だった。うん、たしかに!それはあった。確実に手ごたえを残した印象深いライヴだったと思う。

考えてみると、80年代にバリバリこだわる俺、95年以降にデビューして好きになったバンドって片手の指で数える程しかいない。ある意味、ポっと出の新人の成長に付き合う時間なんて俺にはないし、成熟したベテラン勢を観てる方が安心だからとも言える。だからこそ、そんな中で自分が目をつけたバンドが「成長・進化」を遂げてく姿は新鮮で久々な感覚で、ましてやちゃんと期待に応えてるってのはまさにファン冥利に尽きる嬉しいことだ。まだ、

これからもっと「化けて」くれることを祈る。願わくばスキンやスカンク・アナンシー、ダークネスのように消えていくことなかれ(苦笑)。まだ観ぬ正統派ブルーズ・バラッドをも聴かせてくれるようなバンドになってくれるまで、応援するから!


The%20AnswerQuantcast

コメント(2)

いやー、ほんとに成長を感じられるライブでしたね!
今だから言えることですが、見に行く前は結構不安だったんですが(笑)。

でも、まだまだっ!
彼らに対する期待はもっともっと大きいのです。^^
また、次回も楽しみですね。

うん、まだまだこれからの逸材。
次回もあるといいね!
(俺が言うと笑うに笑えない状況になるからな、マジ、汗)

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鑑賞中です♪

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このブログ記事について

このページは、kino1989が2009年4月10日 22:56に書いたブログ記事です。

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