愛蘭からの熱い風

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今年、どんだけライヴが充実してたかといえば、全部のコンレポをここにアップしたくらいだ!
ライヴの2-3時間のために仕事を抜け出すので精一杯な俺にとって、時間的な制約で
うやむやにしとくより、伝えたい感動のほうが勝ったということだね(笑)。


。。。って思ってたら、一発目のアンサーがまだ書きかけだったので急遽上げとく(汗)。



CD / The Answer / Rise

(リンクは2枚組仕様の日本盤)

昨年のホワイトスネイク英国ツアーの前座を務め、年間購読してるクラシック・ロック・
マガジンのブライテスト・ホープにも選ばれたアイルランド出身の新人バンド。ちょっと
聴いてみたくなって買ってみたんが。。。久しぶりにヤラレました(笑)。

「ここ10年で出てきた最高のバンドの最良のアルバム」という触れ込みに偽りが
ないことだけわ断言できる。てゆーか、なんなんだ?若いくせにこの70年代テイスト
溢れるサウンドわ。キサマらちょっとヤリすぎ(微笑)。まんまとコイツらの「狙い」
にノせられた感が。

俺がコイツらと同じくらいの衝撃を受けたのわb.l.o.w.以来だな。ジツに12年。
でも非常に聴きやすいと思う。そこかしこにブリティッシュ・ブルーズ・ロックの
エッセンスが濃縮され、初めて聴く気がしない心地よさに安心して身を任せら
れたんだわな、これが。国内盤はボーナストラック含めて14曲だけど、本編
11曲わまさに全速疾走の感覚で、今これ書いてる間にも聴いてるんだが、
脇の下に少し汗かいてるw 

で、ライブで観てみたいという願いが、幻惑されて2-3週もしないうちに
一晩限りのショウ・ケースという形で実現することがわかって、さっそくチケ
入手。


対バンありという話だったから、年度末のクソ忙しい中、タクシーで乗り付けて
サクっと観て汗かいて、またタクシーで会社に戻る計画で会場に向かった。
新人故前座だとばかり思ってたから、ひょっとして時間より早めに始まったら
イヤだから30分前にわ会場着。すぐ始まる気配なかったからマサくんと待ち
合わせて中入る。懐メロBGが流れる中、ほどなくして暗転、ステージに
ミュージシャン登場。俺も歓声あげて、いよいよスタート、首振り用意!
。。。と思ったら始まった知らない曲(汗)。てゆーか、どうやらステージにいる
のわ対バンのフィリップ・セイスというヤツらしい(滝汗)。

え?出演順変更かよ?って、前座って勝手に決め込んでたのわ俺だけかも
なんだが、それより、俺、考えたらアンサーについてわバンドのパーソネル
すらまったく知らない状態で観に来てるんだよな。ビデオで観たヴォーカルの
揉みあげぐらいしか印象なく(猛爆)、今これ書いてる時点でも名前すら知ら
ないのだ!(威張れることかw)「情報よりも感じる音楽、先にありき」って
ことで。
で、1時間強、よく音楽の方向性がよくわからないヤツのステージを、まだ
肌寒い中Tシャツ1枚でほぼ立ち尽くし状態で早く終わるのを待つ。よく風邪
ひかなかった、えらいぞ、俺!

セット・チェンジとともに、バンド・ロゴの横断幕が降りてきて、期待を誘う。
そして、ほどなく我らがジ・アンサーの登場!今度こそ(笑)。

ショウは、若き日のヌーノ・ベッテンコートをワイルドにしたような風貌のギター
が炸裂する中、ヴォーカルの「グ~ッド・イ~ブニング、トキオ~、シィ~・ヤ~、
ウィ・ア~・ジ・アンサ~!」(~のヴィヴラートが重要w)の一声が絡み、
最新シングルで必殺のファスト・チューン、"Come Folow Me"からスタート。
うわぁ、掴みは完璧にOKじゃねぇかい!続く"No Questions Asked"が
対照的にオープニングからヘヴィで、ドラムの変拍子が心地いいグルーブ感
をたたき出す。後半はブルーズ・フィーリングたっぷりの曲に違和感なく続き、
ステージ上は70年代の雰囲気を醸し出す。続く"Never Too Late"もジミ・ヘン
の曲にも似たヘヴィなカッティングィを伴ってヘドバン向きである。


ここまでで、もう笑いが止まらない。期待どおりじゃねぇかよ。もう参りました。。。
手拍子をしながらリズムに乗って髪を振り乱すヴォーカルを見ていると、
若き日のロバート・プラントを髣髴させるようなステージアクションだと思った。
まさにステージ上は70年代。

続くはアルバム未収録で彼らのデヴュー・アナログEP(!)"Keep Believin'"。
EPは持ってたけどプレイヤないんで聴けないんだが、「ロック・シティ」でPVは
見てたんで予習はOK。俺、なぜかこの曲でU2を思い起こす。ドラムがこの曲
のみクリック・カムつけてプレイするのでラリーっぽく見えるからかな?

温かさを秘めた感動のバラッド"Always"は頭をサラっとやるだけで、
"Sometimes Your Love"へ続ける。後半フェイクしたけど、それが多分彼の
地声で、全編がかなりシャウト状態だということだろう。

そして、俺のハートを鷹掴み、いや鷲掴みした、あの"Under The Sky"が、
ブルーズ・ハープを含んだジャム・セッションを導入部として始まるともう
狂喜もの。レコードよりかなりフェイクしたのが若干興ざめで残念だったけど
若さゆえまだ荒削りな部分として目をつぶる。なによりそれを上回る
エネルギッシュさが彼らの魅力だわ。

そう思ってたら、次が"Preachin'"と来た!ジツはこの曲こそが俺をコイツらに
メロメロにさせた元凶である。ぶっちゃけ、この21世紀に、ロック・アルバムの
中でゴスペルが聴けるとは思ってもなかったんで、しかもコーラスの本物っぽさ
に、「お前たち、反則!ちょっとヤリすぎだよw」ってほくそ笑みながら突っ込んだ
くらい。ただ、黒人ブルーズを知らない若い連中がコレを受け入れられるか心配で、
ましてやショウ・ケースである今回のライヴでやってくれるのは望み薄だと
思ってたんで、まさか本編のハイライトになるなんて予想だにしなかった。
個人的にはもうトランス状態(爆)。ヴォーカルとギターが客席に降りてきて
「ト~キオ、気分はどうだい?」と語りかけるインプロヴィゼーションは圧巻だったね。
まるでバディ・ガイのステージにも似た興奮を覚えた。間髪いれずにファスト・チューン
"Into The Gutter"で本篇を〆るあたり、よくできたセットリストだと思う。まぁ
マテリアルが1枚しかないからかもだが(苦笑)。

アンコールはエアロの"Sweet Emotion"というのが意外。ってゆーか、もっと
やるべき自国のバンドがあるでしょ!ってマサくんと二人で突っ込んだわなw
これまたどブルーズの"Memphis Water"をかまし、ステージと客席にできた
温かな絆を謳歌するような"Be What You Want"で感動のフィナーレへ。
初の日本での歓迎ぶりに謝辞とメンバー紹介を残してヴォーカルがステージ
を去り、残ったメンツでインスト・ナンバーで〆るあたりはまさにブルーズの
ライヴそのものだった。

27/03/2007 Shibuya-AX setlists
Come Follow Me
No Questions Asked
The Doctor
Never Too Late
Keep Believin'
Always - Sometimes Your Love
Under The Sky
Preachin'
Into The Gutter
Encore
Sweet Emotion
Memphis Water
Be What You Want
The Moment (Instrumental)

たしかにオリジナリティという点を、この人たちから感じることは今の時点では
難しい。すべてが過去の音楽遺産を踏襲して計算しつくされた演出を伴って
行われてるわけだから。でもね、偶にこういうバンドが現われて、昔を知らない
今のロック世代にガツンと喝を入れてくれることに異論は唱えない。俺自身
80年代後半にバッドランズやバーニング・トゥリー、タンジア、クワイアーボーイズ
といったあたりが憧憬に値する古きよき時代のロックへの扉を開くきっかけに
なってくれたのがそうだったし、こういうループが現われることによって脈々と
受け継がれていってほしいと思うロックの熱さ(厚さとも言えるわな)ってのを
再確認できるんじゃないかと思う。数日後41歳になってまう俺にも(爆)、なんか
パワーを与えてくれたような、そんな気がする。


7月には「フジ・ロック」にも参加し、1年に2度の来日という快挙を成し遂げた彼ら。
今後にも期待ありだ。。。。って、「マサくんと俺が応援するバンドはポシャる」の
ジンクスを超えてがんばれ!(爆)。

Special THX to BETTERくん&WOWOW。音源観ながら書いてるので
朝っぱらだというのに(書き始め7:48、爆)、ジツにいいノリで書けましたw

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ここが静かな時は
ここで暴れてるか
鑑賞中です♪

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このブログ記事について

このページは、kino1989が2007年11月25日 10:48に書いたブログ記事です。

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