Master Of Rarelity

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20年間で450本超えのライブを観てて、嫌いな手の音楽でなければどんな
大音響の中でもそう苦にならないどころか、好き好んでPAどまん前に行く
習性すらあるこの俺(そのせいかちょっと耳が遠い、苦笑)が、これまでに耳を
傷めたライヴが2本ある。

1本はイングヴェイのソロタイムでサステインをエフェクタで超音波風に上げてく
アホな有難迷惑な演出、そしてもう1本が、89年に観た、ブラック・サバス
でのトニー・アイオミのリフそのものが持つ衝撃波だった。

あの時はクラブ・チッタでニール・マレイ側のかなり後方にいたにもかかわらず
終わってからほとんど何も聞こえなくなってしまったのを覚えてる。ぶっちゃけ
今は亡きコージー・パウエルとのリズム隊がWSキャリアだったから行った
ようなものだったが、その出来事が「リフ・マスター」の異名をとる彼の存在感
を目の当たりにした一夜に変わったりしたのだった。

すべてのメタルの原点。そのブラック・サバスが、2代目ヴォーカリスト、ロニー・
ジェイムズ・ディオと組み「ヘブン&ヘル」という変名でやってきた。

俺はオジー・オズボーンのサバスはリアルタイムで経験していないので、今イチ
ピンと来ないところがある。逆に、ロニー時代はオリジナルには触れられなかった
こそあれ、90年代に一時再結成して「デヒューマナイザー」を発表したのをリアル
で楽しんだので愛着がある。あのアルバムの評価は低いけど、その理由がわか
らない。俺の中でロニーがWS繋がり(ブラックモア、ヴィヴがいたバンドのVo.
であり、ソロではバッキング・コーラスを務めた人)という位置づけからひとつ前進
した時期だったので、来日を逃したそれ以降の彼は(去年のラウパを除いて)
努めて行くようになったわけで、当然のことながら今回も複数回を敢行。
本来観る予定だった20/10/2007は前述のとおり(俺のほうで)ドタキャンしたので
単独公演の2回ということになる。

[22/10/2007 国際フォーラムホールA]

トリなんとかという前座がつくというので(あ、ちなみにいつも興味ないバンドには
「なんとか」って接尾語つけるけどホントはちゃんと名前ぐらい知ってます、爆)、
18時半過ぎに代々木を出て19時10分くらいに有楽町着。さいたまではファスト
ウェイ終演後まだ14時半だったにも関わらずTシャツのMサイズが売り切れて
たんで今日は買えるかな?と思いきやまた売り切れ。あ、ヘブヘルのジャケの
ヤツね。うーん、これで残すチャンスは名古屋だけか。まぁでも名古屋人はケチ
なのか
入手できなかったためしがないのでちょっと安心もしたりw
それでも開演前に着くにはどうすりゃいいか?とかをケータイの「乗換案内」で
検索したりして喫煙所で時間をつぶす。前座が終わって席につくと、16列目の
まぁど真ん中どまん前。先に来てたあっちんとしばし歓談。前座が日本語
うまかったと訊き、そんなバカな。。。トビーよりうまいはずがない!と内心思ったりw 
古城(か古い屋敷)をイメージしたセットが姿を現して期待が高まる。ギターの
チェックでローディがリフを弾くと、ちょっとした耳障り感を覚える。うう、やっぱ
今日は耳やられちゃうのかしら?(滝汗)。

ほどなく客電が落ち、SEの"E5150”が。そして闇の中、ヴィニー・アピス、トニー・
アイオミ、ギーザ・バトラーの順で登場。で、1曲目がライヴDVDの"After All"では
なく"Mob Roules"でビックリ。てゆーか、さいたまでもこの始まりだったんだが、
単独でもフルセット仕様じゃないのか?と複雑。まぁこの勢いよい始まり方も悪く
はないんで、ディオでもしばらくプレイされてなかったこの曲で燃える。気がつくと
客席の俺と、ステージ上のロニーの目線の高さが一緒!!(猛爆)さすが
「小さな巨人」w 

今回のセットリストは緩急交互なので非常にわかりやすい。続くは"Children..."。
正直言うと、デイオでカヴァーする際ってかなり退屈に感じてたんだけど、やはり
オリジナルという意味で壮絶。トニーは。。。トニー以外の何者でもなく(笑)、あの
黒づくめの衣装で静かに美しいリフを奏でる。ギーザはオジーがザックを率いての
初ツアー以来やはり18年ぶりだったけど、あのピックレスで弾き出される低音部
に結構くるものがあって好き。昔みたいな無心な首振りはなかったはず。てゆーか
代わりに俺が真似て振っててよく観てなかった(爆)。

真正面から見ると4人の立ち位置が十字架のように見えてちょっとゾクゾクした。
「南十字星」なんてピッタシな曲もあるし。ツワモノ揃いによる4ピース・バンドの
究極とすら感じた。

ノリのよい"Voodoo"でディオはもちろんトニーのソロも堪能。義指(彼は工場勤め
の頃指を失ってる)という先入観があるためか、テクニカルなプレイや早弾きとは
無縁だと思ってたんだが、あながちそうとも言えないことが判った。ラストでは
ディオとのちょっとしたブルージーな掛け合いが見られて、多分俺的にはここが
ハイライトだったと思う。続くヴィニーのソロは、確かにパワードラマーらしい退屈
させないものなんだが、今回の90分という中では幾分長く感じられた。まぁその
間おじいちゃん達を休ませないといけないという目的があるのはいたしかたない
ことだとしてもw

トニーのソロに続くファストナンバー"Die Young"、そしてクライマックスの名曲
"Heaven And Hell"。もう最初から「オーオオオー、オオ、オーオーオーオーオオオ」。
みんな予習エライw てゆーか定番だからね、ディオでの。掛け合い、「ファイヤー!」
の掛声とともに炎に見立てたガス噴射を含む20分以上にわたる熱演で本篇
終了。アンコールは"Neon Knights"1曲のみだったが、まぁ最後にふさわしい
曲はこれしかないので許す(エラソーに)。途中青のネオンが山型になって頭上
から降りてきたのは、やっぱ意味あるんだよね?汗

DVDのようなライン録りだと粗が見つかるかもだが、PAを通して聴く限り、
ロニーの歌唱は絶対音感でホント安定している。さすがメタル界のサブちゃん。
正直自分のバンドで唄っている時より数段パワーアップしてる(笑)。強力
な個性のぶつかり合いがなせる技だと思う。はっきり言っちゃえば、もう
ディオは要らないと思う。それはトニー達にも言えるじゃないかなとも。
オリジナル・サバスとは趣を異とするロニーと組んだ時期の楽曲をプレイ
するのはトニー・マーティンがヴォーカルだったころ以来だろうからホント
楽しんでプレイしてたと思う。

最強バンドのプレイに大満足だった。あ、で、恐れてた耳のほうは。。。
大丈夫でした、さすが鍛え上げられてるってか?w

[25/10/2007 名古屋市公会堂]

ケータイサイトの「乗換案内」どおりに(笑)18時ジャストに会場に着くと、グッズの
先行販売とか言って会場外で売ってた。チャンスと思って念願のツアデ入りのTを
購入。ヘブヘルの出番まで2時間近くあるし、半分目的は果たしたようなものなの
で(爆)、近くにネカフェがないかと探してみたんだが、舞鶴って交通量あって開け
てるようで意外に何もないのがわかった。千種まで行く気力もなかったので駅直結
のドトールで少し一服して会場へ入る。

うーん、予想してたとおり、中はなんか博物館みたいな作りで、古い建物が醸し
出す雰囲気がなかなかいい。通路の長イスに座ってて出番待ち。木造の柱に
手をやりその感覚を味わ。。。おうとしたら前座の演奏でビリビリ振動してる
(滝汗)。外にいてもとにかく大音響なん。聴きたくなくても耳に入ってくる音。
そしてヴォーカルのMCが。。。日本語うまい!トビーより(汗)。「みなさんに
この曲を捧げます!」の発音の正しさには驚きましたわw

前座終わって入ると、いい感じに狭い!ステージ・チェンジが始まる。どうやら
定刻どおりのようでペース的に東京と同じ。終演予定の21:30まで1時間半しか
ない。彼らが最終のぞみで帰るつもりなら1-2曲削られてもおかしくないかな?
といった微妙な時間だ。

でも結局20時に始まり東京と同じセットリストだった(ラウドも同じだったし全公演
同じかも)。この日は6列目だからメガネ視力0.8の俺でも全員の顔が判って
嬉しかった。

直後の席にずーっと唄ってる熱狂的なファンがいて、アドリブ以外ちゃんと発音
できてるのには感心したが、聴きこみたいバラッド中もそんな感じなので多少
興ざめしたかな。名古屋のロニーを聴きに来たわけじゃないんだし(苦笑)。
俺も唄うほうだが、「振られたところは大声で」という俺とはちょっとアプローチが
違うんでふとそう感じただけだが、終始不快だったというわけではないんで
よしとはする。前回のディオの時の「大バカ」よりは全然エライw

やはり心地よいステージだった。唯一残念だったのは"Heaven And Hell"の
ラストでマイク・トラブルがあったことだが、想定外の出来事は仕方ない。目
をつぶるw 一体感という意味では狭いホールだったこっちに軍配上げようか?
(微笑)何よりファンが投げ込んだ横断幕に感動した。
「We Sold Our Soul for HEAVEN AND HELL!!」(Sは雷に似せてた)
トニーは終演後ごそっとピックをばらまいて行った。ロニーもお得意の
最前の客へのタッチにご満悦。花火ならぬ延々と続くガス噴射で最期を〆た
(出し切っとかないと出国できないって?w)。

21:30終了。ローカル電車を待ってる間に、ギリギリ最終のぞみに間に合う
かもと気づき、急きょバスの予定を新幹線に。25000円の出費になってもたが
そん時の気持ちはプライスレスなもんだったからねw ちなみにグリーンだった
けど御一行様はいらっしゃいませんでした。名古屋マリオットにでも泊まった
のかね?

setlist 22/25共通
Mob Rules
Children Of The Sea
I
Sign Of The Southern Cross
Voodoo
Drum Solo
Computer God
Falling Off The Edge Of The World
Die Young
Heaven And Hell
Encore
Neon Knights

正直言えば、新曲2曲を含むDVDと同じフルセットがプレイされなかったの
が不満といえば不満だった。このツアーが終われば、オジー・サバスの
活動再開なんだろうし、ロニーの寿命も考えると(失礼!でも10年という
スタンスで考えると)次回があるのか?はかなり疑問だけど、この素晴らしい
ユニットで、なにより待望の「デヒューマナイザ」のマテリアルが聴けたこと
だけでも興奮し通しの2夜だったんで贅沢言うのはなし。

ロニーの前でしかしないメロイック・サインもやりつくしたって感じだし。まさに
We Rock!!!  。。。あ、ちゃうか?汗

コメント(2)

名古屋も同じセットリストだったんですかぁ
おじさん達には、あれが限界なのでしょうかねw

あー、俺なんかおじいさん扱いしてるやん汗
でも連夜ちゅーハードスケジュールの中でよく頑張った!

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ここで暴れてるか
鑑賞中です♪

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このブログ記事について

このページは、kino1989が2007年11月 4日 17:50に書いたブログ記事です。

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