ヘヴヘルのついでに買ったメタルもの。
1CD / Queensryche / American Soldier
クイーンズライクと言えば「オペレーション・マインドクライム」以外はどーでもいい存在なんだが、PRTで政則さんがしきりに紹介してるのと作品のテーマ「帰還兵問題」に関心があったから買ってみた。
映画ファンなら70年代後半に「ニュー・アメリカン・シネマ」というムーヴメントがあったのを知ってるだろう?当時の作品「タクシー・ドライバー」とか「ディア・ハンター」なんか好んで観たものだ。そこにあったのはハリウッドお得意の「夢と希望」でなくベトナム戦争が人々の中に残した「影」「絶望」だった。80年代入っても同じ題材を扱った作品は尽きない。先頃観返した「ランボー」4部作なんかもそう(もっとも1作目以外は娯楽作仕上げだけど)。
心理学者のごとく人間の内面に肉迫することを追求してやまないジェフ・テイトのことだから、本作では多くの取材を行い、実際にその兵士たちの声をサンプリングして曲に使用しているのでリアリティは半端なものではないようだ。入魂の一作だというのはひしひしと伝わってくることはたしか。
でもね、国内盤出したワーナーの仕事ぶりがあまりにお粗末。バンドが提供する歌詞の部分しか日本語訳されてない。そりゃ本来それが正しい仕事だけど、作風を察してもうちょい突っ込んだアプローチができないもんか?
政則さんの解説がないと絶対理解できないレベルのしろもの。それとも英語がネイティヴでないこと恥じろとでも言うんかい。なら何のためにわざわざ国内盤買ってるかが判らん。
アーティストの伝えたいことが届いてない今、この作品をこれ以上語れません。
「音」だけで評価されて「駄作」扱いで埋もれるには惜しい作品なのでは?
出し直しか、バンドが「オペマイ」みたく映像化して日本語訳ついたのが見れればいいなぁと真に願う。
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