貴方達を知った95年には毎場所のミート&グリートに参加していたけれど、僕自身がああいった馴れ合いの場所が好きでないので(自分のシリアスな意見を表現できるほど英語が上手でないってことが最大の理由ですが!) 、これが14年ぶりで、そして最後のメッセージになるかもしれません。
遅ればせながら誕生日おめでとうございます。
歌うこと、そして僕達を指揮すること、本当にお疲れ様でした。
フェアウェル・ツアーも無事に終え、今僕は満足感と心地よい疲労感に浸っています。これも貴方達のいつもながらの素晴らしいパフォーマンスのおかげです。それはとても解散を宣言したバンドとは思えませんでした。
でも、この感覚は以前にも経験したことがあります。99年冬のUKでの最初のフェアウェル・ツアーでのラスト3公演で感じたことと一緒でした。
先日僕は、前回の解散劇の際に友人達と交わしたEメールを読み返してみました。当時の僕は、貴方達が解散を考えなければならないような状況の中で、プラスになるようなことを自分ができたかどうか?を自分に問いただしてみました。
そして、何もしてやれなかったと自分を責めていました。友人達はそれぞれに自分はベストを尽くしたと言っていましたが、僕自身がやってきたことには「何か」が足りないのではなかったかと思ってました。
だから僕はUKへ飛んで3回のショウで貴方達を励まし、翌年の日本でのフェアウェル・ツアーでも同じことをしました。ソロ活動に転じて、再びサンダーとして活動を開始してからも、以前にも増して、自分に悔いが残らないよう1回1回のライヴに臨みました。"Go Mad In Japan"DVDに何度も映っていることはちょっぴり恥ずかしいですが、それ以上に誇らしく思っています。
解散、というよりもむしろ、貴方が歌うことを辞めると訊いた時、僕は正直ショックを受けました。
まだまだこれからも活躍してくれることに期待を寄せていたので。僕にとって、デイヴィッド・カヴァデールが父親的な存在であると言えるなら、貴方達は兄弟みたいな存在だったと言えるでしょう。実際、僕が好きなバンド達の中では、より若い部類に入っていたんですよ!
ただ、前回の解散ステートメントのような、貴方達をとりまく状況(僕たちの接し方を含む)の中で苦しみもがいた決断ではなく、貴方が自分自身の人生を考えて、歌うことがすべてではない、と決断したのならば、誰も止めることはできないし、その権利もないと思い、覚悟を決めました。だって、残念なことに、僕がそこへ飛んで行って、貴方が背負い込んでいるという仕事を代わってしてあげることができないのですから。僕が買った余分なマーチャンダイズを使ってサンダー・ショップ日本支店をオープンしたところで、1-2日で閉店になってしまうに違いないし!;-)
フェアウェル・ツアーは大成功だったと言えると思います。そして今回初めて、僕は自分の役割を果たせたという爽快感があります。笑顔でバンドの最後に立ち会えてよかったです。
最後に、これだけははっきり言わせてもらうべきだと思います。
僕は同時に幾つものバンドが好きですが、サンダーというバンドほど多くのファンに愛されている幸せなバンドは他に見当たらなかった。
貴方達を知って以来、貴方達が行なってきた40回の日本公演を一つも欠かすことなくその人達と一緒に参加できたことを誇りに思っています。
続く最後のUKツアーには行くことができませんが、その成功を遠い日本から祈っています。
KINO
追伸
今回のステートメントは私事都合による休職願いだと思ってるので、忙しくなくなったら、ゆとりができたら、あるいはお金がなくなったらでもいい ;-)、また戻ってきても問題はないです。「帰ってきたぞ!」の一言ですべて水に流します。
少なくとも、このツアーに参加した人達全員はそうなることを願っているに違いないと思います。
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