そして翌日2日目。
雨も降ったりやんだりだったが、完全に上がったみたいだったので、早めに出る。てゆーか、この日は水道橋に泊ってたから歩いてでも行ける距離w 地下鉄でも8分だ。17:45に着くと、グッズ売り場はBJ並みの長蛇の列(汗)。今日はキーリング、ポスター、キャップ、パンフを揃えてWS側コンプリート。hamaには「サイン入りとなしのパンフは別物としてカウント!」と言ってたが、結局。。。サイン入りx2で揃えました(猛爆)。

会場入りすると昨日にまして、ってゆーか超満員。さすがソールド・アウトだけのことはある。ステージの裏側にしか見えない席もあるのでは?と集まったhama・まさ夫妻と話して、今日のショウの成功を確信した。いやがおうでもテンション上がるわさ。
"My Generation"が始まって、両サイドの時計を見たら18:56。曲が終わって客電が消えたのが18:59。まさにオンタイムである。

で、昨日と同じ"Best Years"から始めるんだが、
"Somebody help me, I'm feeling low. I've been so long..."の後で混乱したらしく、丸々歌詞をすっとばしてブリッジを歌い出した(汗)。これはちょっと痛かった(><)。てゆーか、03年フォーラムでの"Bad Boys"マイク・トラブルの時みたいにこっちに任せてくれてたほうがよかった。彼、時々"Still Of The Night"の一部を度忘れしてこっちに振るのにはよく遭遇するんだが、そん時もウチらがちゃんとフォローできる範疇だからいいんだが、さすがに新曲は無理だと思ったのか?それとも自分の間違いに気付かないほどテンションが高ぶってたのか?

そう、この日は彼が「何か」違ってたんである。24日しか見てない人には23日のレポとさして変わらない印象を持ってくれたかもしれないけど、両日観た人にはその違いって感じた人も多いかもしれない。違いは
・MCがわかりやすい簡単なものに
・"Lay Down Your Love"は無事思い通りに。ただそんな印象的なギター・ソロもつ曲ではない(余計)
・"Ain't No Love"のリフレインはたった1回のみ。これは超肩透かし
・"Give Me"のリフレインも2回少なかった

この日の救いは、"We wish You well"が早めにかかりすぎて挨拶にかぶって、全員でのジタバタ前に(オイオイ)思わずカヴァが口パクで一部を歌う仕草が見れたことかも。


23, 24/10/2008 Nippon Budokan Tokyo setlists
Best Years
Fool For Your Loving '89
Can You Hear The Wind Blow
Love Ain't No Stranger
Lay Down Your Love
The Deeper The Love
Is This Love
Guitar Duel
A Fool In Love
Ain't Gonna Cry No More
Ain't No Love In The Heart Of The City
Give Me All Your Love
Here I Go Again
Still Of The Night

PRTで来日発表があった際に「2日間になったのは両バンドが交互にトリを務めるため。ゆえに大阪も2日間になる予定」と言ってたから、ずっとそれを信じてて、初日トップ・バッターと知って、じゃあ最終日がトリなのね!とひとりで感激してた。ただ結果的には両日とも最初。日本語でいうところのいわゆる「前座」扱いである(苦笑)。ただ、この情報だって、当時まだUKツアーも始まってない前だったし(日本ではスーパーロック84の経験もあって)ファン側の単なる「憶測」の域でしかなかった。

俺、B!買ってないんでライヴ・レポ読んでなく、これまでのこの2バンドのUKでの経緯を知らなかったんだが、オフィシャルにアップされていたインタヴュー"End Of Tour"を読んでて、カヴァが「今回ヴィデオ・スクリーンを使ったショウにはエキサイトしてる。日本にも同じセットを持っていく予定」と言ってるのを読んだ時に、そのスクリーンってひょっとするとレップスの機材で(レップスが最近のショウでやってる演出はYouTubeで見て知ってたので。そして実際今回それを見れた)、それを使わせてもらうために敢えてトリの座を譲ったんじゃないか?って考えがすぐに浮かんだ。

いずれもかつては全米トップの座を手中にしたバンド。両者間にいろいろなビジネス上のやりとりがあったのは想像に難くないが、スネイク側の「譲歩」という結果に及んだんだと察する。発表当初に日本におけるこのツアー権を巡っては難航して、最終的にウドーが獲得した理由はレップスの長年のプロモータだったからという背景は政則さんも言ってたので、レップス側に元々イニシアチヴがあったと推測してもおかしくないし、ちなみに土壇場まで混迷を極めたということは、今回の2008ツアー・パンフにクリエイティヴ・マンへの謝辞はあってもウドーにはないということでも読み取れるでしょう。


正直にいえば、こういうネガティヴな感情は単独での来日であれば持たずに済んだのかもしれないけど、じゃあ今回のこのツアーからオーディエンスが得るものは元々何もなかったのか?
いや、答えはNoだと思う。少なくとも俺は2つの点で、このカップリング・ツアーでしかなしえなかったことは感じた。

1つはコーラス。
初日終演後、みわっちと飲んでて「今回コーラスがすごくいい!がんばってる!明日"Still Of The Night"の時、じっくり聴いてみて下さいよ!」ってアドバイスがあったので翌日そうしたんだが、うん、たしかに!これはあのレップスにも引けを取ってない!と感心させられたもの。88年の代々木・90年のドニントンのサウンド・ボード音源聴くとたしかにコーラスが悲しくなってしまうくらい悲惨で、WSのバック・コーラスには期待するものひとつもなし!(観客に歌わした方がまとも、だから歌わせるw)だったのが、これほどまでに改善されるものとは予想だにしなかった。これはレップスがお手本になった可能性が高い。実際PAのミックス度合いもコーラスが聴こえやすくなってる感もある。"Fool For..."では今回"Don't come running to me"と"A hard loving woman like you"の部分を唄わないという試みが行われ、こっちに振られてるのかと思い、思いっくそ歌ったけど(笑)、オーディエンス側にマイクは向けてなかったので、ひょっとしたらその部分はバック陣に任せて、完成されたコーラスをこちらに聴かせたかったんじゃないかと思ってる。今度確認したい。そういった意味で、昔から「寄せ集め」「傭兵」感が強いこのバンドが向上心を持って強い結束を持ってるんだとしたら素晴いことだと思う。

そしてもうひとつが、今や単独ではなし得ないアリーナ・スタジアム規模の公演で、その規模に見合ったステージを展開できているという点。そもそも今のメンツで再結成されたのもUSで80年代の勢いを再現することが目的である。それをウチらはホールという狭い場所で見てきた(Zeppなんかライヴハウスだw)。今のバンドがハコに見合わないほど強大化しているというのが、今回のアリーナ・ツアーでやっと体験できた気がする。先に触れた二人のギタリストが絡むソロ・バトルだって、振りかえれば87~9年のアジャ&ヴィヴ・コンビ以来の出来事である。あの時の代々木で受けた衝撃と同質のものを感じることができている。俺的には、カヴァが目論んだ目標が、このツアーで完成された形で実現できてるんじゃないかと思ってる。しかも半分が新作だという点も凄いじゃないか?

日本ではオープニング・アクト/ヘッドライナーっていう習慣がないから、余計なことに気を使う。日本人の中にある美徳が「前座」という言葉にネガティヴな印象を与える。でも前座ってまさに試練の場であり、不利な状況下でいかに観客を引き込むかに思いを巡らせて、メインアクト時より却って真剣になるってことってよくある。だから今回、そのバンドの以前にも増す気迫と執念が感じられたなら、このツアーは結果的に成功なんじゃないかと思ってる。


想像どおり、今回はいろいろな想いが交錯して複雑な感情を隠せないツアーの幕開けとなった。でもそれは覚悟の上である。俺がツアー前に自分に課してる今回のテーマ「どんな状況下におかれても、一歩も引かない」に則して、あと2回彼らの奮闘を見守り、いつもどおり応援するのみだ。

なんかまとまんねーのは、最後にまた総括するわ(苦笑)。